過去ログ - エルフ「私の前に道はない 私の後ろに道は出来る」
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79:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/25(日) 03:09:23.80 ID:MIFZpw7S0

いつもだった。足が使い物にならないと分かった途端、皆一様に離れていき

手のひらを返したように邪険にする。


男「実は、この足は…」

受付?「ん?」


観念して、もう言ってしまおうと思った。

男「…義足なんで」


その瞬間、それまではズシリと重かったはずの作り物の足が、
急に、軽やかに跳ね上がった。

男「すぇええっ!?」

足首の部分も一人でに、まるで生きているかのように動き出して、

まるで健常者の足そのもののように見えた。少なくとも、事情を知らない他人にすれば。


受付?「なんでぇ、てっきりそっちの足が作りもんかと思ってたが、見間違いか…」

男「い、いやその…これは」

少なくとも、ここに入ってきたときは不具の歩きだっただろう。
ところがそれが今や、今になって急に

かつてのような右足の感覚が戻っている。
模造の足であるはずなのに


受付?「疑って悪かったなあ若えの、ええっと?仕事を探してるんだったなあ、おめえさん」


男「あ、う……は、はい」

混乱して、受け答えがまともに出来ず覚束ない。

相手の話した内容も彼はほとんど覚えることが出来なかった。


ただ確かなことは

受付?「じゃあ次の金曜から俺の船で出発だ、アテにしてるからな若えの」


その、実は船長だったという相手の言葉と
混乱する頭で、ようやくひねり出した自分の感謝の言葉、それだけだった。




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