8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/21(水) 22:01:42.86 ID:Le++7Cc10
002
「おはようございまーす」
今日は昼からの出勤だ。
担当アイドルの数も多いこの事務所では僕のようなプロデューサーが何人かに分かれて担当している……らしい。
らしい、というのはそれらしき人物を一切見たことがないからである。
ひょっとしてプロデューサー業を担っているのは僕一人なんじゃないかと疑ったこともあるが、シンデレラプロ所属人数を考えると物理的に不可能だ。
しかし同じ会社の社員を一切見ない、なんてことが果たしてあり得るのだろうか……謎だ。
当面の疑問は胸の内に秘めておくとして、とりあえずは仕事だ。
事務所には既に何人かアイドルが来ている。
千川さんもPCの前に座って事務仕事をしていた。
「おはよう、プロデューサーのお兄ちゃん」
「おう、おは……よ……う」
反射的に挨拶を返してしまったが、そこにいた小さな生き物は果たしてシンデレラプロに所属していない童女だった。
シンデレラプロにはそれこそ八九寺よりも小さな女の子だっている。
最初は戸惑ったが、慣れとは恐ろしいものだ。
「どうしたの、プロデューサーのお兄ちゃん」
「おはようございます、プロデューサーさん……あら、どうしたんですか?」
「……なんで斧乃木ちゃんがここに」
歩く死体、斧乃木余接ちゃんは無表情を崩さずに応える。
「僕は可愛いから、この可愛いさを世に広めないのは罪だと思ってね。アイドルをやることにしたんだ」
「いや、そんな輿水みたいな台詞を無表情で言われても」
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