38: ◆tcMEv3/XvI[saga]
2014/05/26(月) 21:12:08.48 ID:vOFNve1xo
#2−1#
少女「私の能力は……ヒ・ミ・ツ♪」
男「おいおい。僕の方はヒントを出したろ?」
少女「あー……じゃあ、そうね……私の能力は、戦闘には使えない、支援系能力だよ」
少女はそう言って、東へと歩みを進めた。
男もそれに従って歩いていく。
男「まあ……それだけ分かれば十分かな。代わりに能力を隠したがる理由を聞いてもいい?」
少女「ザナドゥ能力っていうのはね、最後の手段であるべきなんだよ」
男「最後の手段……」
少女「もし普通の女の子が裸にされて、武装した集団に見張られて、暗い牢屋の中に居ます。で、助かる?」
男「ムリだろ」
少女「そう。普通の人は助からない。けど、ザナドゥがあれば話は別」
男「なるほどねぇ」
少女「でも、そのザナドゥだって、能力を周囲に見せびらかしていたら、簡単に対策を練られてオシマイよ」
男「だからこそ、最後の手段であるべき……」
少女「それがこの世界で生き残るためのコツよ。記憶喪失クン!」
男「……ダニエルだ」
少女「ああ、名前は忘れてないんだ」
男「いや、僕を追ってきたヤツが、僕をダニエル博士と呼んでいた」
少女「博士? じゃあその追ってきたのは、助手か何かだったんじゃ……。今どこに居るの?」
男「死んだ」
少女「……殺したの? せっかくの手がかりを? オツムがお猿さん並なの?」
男「先に銃を突き付けて来たのは向こうだぞ」
少女「なら仕方ないね、殺し合いだもの」
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