過去ログ - 世界から愛されたあの子の話
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11: ◆AzQd5RQbFxWA
2014/05/27(火) 17:13:39.27 ID:2jYFvZQ+0
あの子は誰かに脱がされたのか、生まれたままの姿で立っていました。
頬は腫れ上がり、美しかった髪は無残に切られ、過去の美しさをとどめていませんでした。
指先は紫色に変色し、太ももからは血が流れていました。
お尻や背中には無数に蚯蚓腫れが走り、足にも青あざがいくつもありました。


「なん、で」


彼女は両目を見開きそう問いました。
あの子は何も言わず、彼女の目を見つめていました。そしてにこり、と笑って見せました。歯はありませんでした。
彼女は恐怖で後ずさりしました。何で、どうして。彼女の足はがくがくと震えます。

あの子の笑みが消えました。
無表情。
あの子の目はもう何も見つめていませんでした。どんよりと濁ったものが目の中に渦巻いていました。


そして。


あの子は彼女の視界から消え、落ちていきました。
風を切るような音の後に、何かがつぶれたような鈍い音が響きました。


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