過去ログ - 実験動物は生を望む夢を見るか? とあるミサカの追憶夢想
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42:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/30(金) 23:27:11.31 ID:RTZzeZYG0

街中で一人うずくまっていた小さな猫、コネコ。――そう、コネコと言う言葉もお姉様が教えてくれたものでした。

思い出して、また胸の奥に、針を刺されたかのような痛みが走ります。これが悲しみ――しかし他のミサカは、その言葉を知りません。

以下略



43:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/30(金) 23:28:01.65 ID:RTZzeZYG0

10031号の死を、少年に見られることは避けたかった。
出来ることなら、このミサカの死が訪れるその日まで、彼には、御坂美琴の妹として、一人の人間として、接していたかったのに。

運命とは残酷です。
以下略



44:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/30(金) 23:28:32.77 ID:RTZzeZYG0

少年は実験を知り、ミサカはその瞬間に異形なる化物として見られることになり、己の存在のおぞましさを、ミサカは改めて知ることになりました。

街中で会えば、それは人と変わらない姿の少女。けれど、学園都市の裏路地、日の当らない夕闇の中、数十人の同じ顔がその場に並んだ時――ああ何とその光景の恐ろしいことでしょう。

以下略



45:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/30(金) 23:29:01.15 ID:RTZzeZYG0


――さようなら、知らずとは言え、生まれて間もないこの人形を、僅かな間でも人として見てくれた数少ない一人。

けれど、もうあなたがミサカに関わることはないでしょう。
以下略



46:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/30(金) 23:30:11.28 ID:RTZzeZYG0

運命は変えられない筈でした。

人の運命は神が決める。ミサカの運命は、ミサカたちの神である科学者たちが決めた筈。なのに、

以下略



47:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/30(金) 23:32:21.78 ID:RTZzeZYG0


勝って下さい。

負けないで下さい。
以下略



48:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/30(金) 23:32:48.87 ID:RTZzeZYG0

しかしその言葉は遠く。

個々の命。それはミサカたちにとって、価値を見いだせるものではありませんでした。

以下略



49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/30(金) 23:33:26.15 ID:RTZzeZYG0


――関係ねぇ。

――作り物の身体だの、借り物の心だの、ボタン一つで作られるだの、
以下略



50:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/30(金) 23:34:09.76 ID:RTZzeZYG0

どれだけ……どれだけその言葉がミサカを救ってくれたのでしょうか。

死を望まれ、生を許されず、ただ殺されることだけを目的とされた、命など無かったミサカたちを。

以下略



51:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/30(金) 23:34:47.42 ID:RTZzeZYG0



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――ザッ……――――――――――――ザザザザザザザ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――ブツッ……――――――

以下略



52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/30(金) 23:35:55.47 ID:RTZzeZYG0

今回はここまでです。
次回は酷い展開になるかもしれないので、ご注意を。


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