過去ログ - やはり雪ノ下雪乃にはかなわない第二部(やはり俺の青春ラブコメはまちがっている )
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黒猫
◆7XSzFA40w.
[saga]
2015/09/10(木) 02:23:48.99 ID:jH3eRuI/0
八幡「わかったよ。橘教授のところに行ってみるか」
雪乃「ええ、その方がいいようね」
八幡「だけど、一つだけ言っておきたい」
雪乃「…………ええ」
俺を見つめる雪乃の瞳には、俺がこれから言う言葉が見えているのだろう。
ただ、いつだって俺の先を見つめるその瞳は、今日はちょっとだけ寂しげで心細げだ。
だから、これから俺が言う言葉をわかってはいるけど、
どちらかというよりはその言葉を望んでいる。雪乃の瞳から俺はそう感じ取れてしまった。
八幡「俺は…………俺は雪乃の彼氏だからな。それだけだ」
雪乃「ええ、わかっているわ」
雪乃はそこで言葉を切り、下唇を噛みながら一歩俺に詰め寄ると、
残りの言葉を全て吐き出した。
雪乃「でも、なぜ今さらそれを言ったのかしら?」
八幡「……そうだな。道に迷わない為だろうな」
雪乃「そう。……だったら、手をつないでおけば大丈夫よ」
八幡「そうかもしれない」
雪乃「ええ、そうよ」
八幡「でも、……雪乃は方向音痴だから、俺が道に迷ったら終わりじゃね?」
雪乃「そうね。でも、八幡とだったら迷ってみても面白いかもしれないわ」
八幡「かもしれないな」
俺は雪乃の手を取ると、橘教授の研究室へと歩き出す。
今まで来た道を真っ直ぐ戻り、迷いなく歩み始めた。
迷わない人間などいない。道を間違わない人間もいない。
道を間違えた事さえ気がつかない場合だって多々あるのだ。
だったら俺が道を間違える事は当然の結果の一つとも言える。
だけど俺には間違えを教えてくれる彼女がいる。今までも間違えまくったし、
小町だけでなく、雪乃や由比ヶ浜達を散々傷つけたりもした。
だから俺は、間違えを正すことでもっと深く傷つく結果になろうと、
間違いを正さなければならなかった。それが俺のエゴだといしても。
7月19日木曜日
今朝も陽乃さんはハイヤーで大学へと通学した。それについてはもはや何も言う事はない。
そして昼食もこれないことが既に雪乃にメールがきていた。
陽乃さんが嘘を言っているわけではない事は、昨日橘教授から確認は取れている。
だけど、事実を言ってくれているわけでもないことは明らかである。だから俺はここに来た。
以前ここに来た時は、雪乃と陽乃さんも一緒だった。
その時も今と同じように俺はドアをなかなかノックできずに立ちすくんでいた。
でも、あの時は陽乃さんがこのドアを開けてくれた。
今は一人で来ているので、いつまでたっても陽乃さんが明けてくれるという奇跡は望めないだろう。
昼食時間が終わって、中から出てくるとき以外は。
八幡「失礼します」
大きく息を吸い、ゆっくりと息を吐くと、俺は軽くドアにノックをし、
中からの返事も待たずにドアを開ける。元々この部屋の主の了解をとっているわけで、
ノックさえする必要はなかったが、癖というか身についた習慣は省けないようだ。
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