過去ログ - やはり雪ノ下雪乃にはかなわない第二部(やはり俺の青春ラブコメはまちがっている )
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684:黒猫 ◆7XSzFA40w.[saga]
2015/02/19(木) 17:32:50.16 ID:4sp8M6Yt0

そうこうして、次の手を決めかなていると、陽乃さんが雪乃の元へと向かった。

ここは、陽乃さんの出方を見るのが得策かな。

火に油を注ぐ事態になるんなら、強引にでも介入しないといけないが・・・・・・・。

それだけは、ないですよね?

じわりと嫌な汗が額から顎へと滑り落ちた。



陽乃「・・・・・・・」



陽乃さんが、なにやら雪乃の耳元で何か囁くと、雪乃は、急に電池が切れたおもちゃのように

動きを止めて立ち尽くす。

そして、ゆっくりと陽乃さんの方へと首を動かす。

こちらからは雪乃の表情は見えない。

また、陽乃さんの表情を読み取っても、雪乃がどんな表情をしているかなんて

わかることなんてできやしなかった。

だから、俺は、いつもよりゆっくり進む時計の針を、心臓を抑えながら待つしかなかった。

どのくらいの時が経っただろうか。

陽乃さんはすでに自分の席へと戻ってきている。

コーヒーカップを優雅につまみ上げ、

残り少なくなった冷え切ったコーヒーを楽しんでさえいた。

やはり、待つしかないのか。

と、俺もコーヒーを飲んで落ち着こうとカップに手を伸ばす。

しかし、全て飲みきっていては、飲むことなどできなかった。

俺は苦いコーヒーを飲む代わりに、渋い顔でカップを眺める。

そんなことをしてもカップからコーヒーが沸きだすわけでもないのに、

やることがないと人間、なにかしら無意味な行動をしてしまうのかもしれなかった。

なんか陽乃さんなんて、俺の三文芝居を面白そうに見てるんだよなぁ・・・。

俺を見ていて、カップにコーヒーがないのをわかっているんなら、

お代わり淹れてくれないか?

自分勝手な催促だってわかっているけれど、陽乃さんが淹れてくれるコーヒーの前では、

自分で淹れたコーヒーなど飲みたくはない。

3段階評価が落ちるどころか、7段階位は美味しさの差が出てしまう気がする。

俺と陽乃さんが、無意味すぎる空中戦をやっていると、ついに待望の進展がみられた。



雪乃「では、春摘みの次は、五月から六月に摘む夏摘みね」



え、えぇ〜・・・・・・。

雪乃は、自分の席に戻ってくると、

空になっているコーヒーカップを勢いよくもう一度全て飲みきる。

カップの中身など気にもせず、ソーサーにカップを戻すと、雪乃は話を再開させてしまった。




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