過去ログ - やはり雪ノ下雪乃にはかなわない第二部(やはり俺の青春ラブコメはまちがっている )
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746:黒猫 ◆7XSzFA40w.[saga]
2015/03/19(木) 17:30:52.79 ID:Q9EWgt+u0


って、おい。



昴「ちょっと、ゆいが・・・」

八幡「やめとけ」



俺の低い声が弥生の声を上書きする。

それ以上に、俺が由比ヶ浜の腕を掴んだ手の方が威力があったのかもしれなかった。

戸惑い気味の由比ヶ浜は、とりあえず席に再び腰をおろして、俺の出方を伺った。



八幡「すまん。強く握りすぎちまったな」

結衣「ううん。別に痛くなかったから大丈夫」



俺は、わかってしまった。弥生昴が話したくない裏事情ってやつを。

伊達に人間観察が趣味っていうわけではなのだよ。

ようは、簡単に言ってしまえば縄張り争いって奴だ。

俺や弥生は、そんな面倒な縄張りなんて放棄してしまいたいが、

当の本人達はそうではないらしい。プライドっていうやつか。

そんなくだらないプライドなんて捨てちまえっていいたいものだが、

プライドなんて人それぞれだから、声高に馬鹿にする事はしないでおこう。

ま、面倒事に巻き込まれたくないだけなんだけど。

事の発端は、俺や弥生のノートやレポートだろうな。

過去問、過去レポ以上に価値があるものといえば、生レポートしかない。

今年の、しかもまだ提出していないレポートほど価値があるものはない。

さすがに完成したレポートをそのままコピーして学部内に出回らすことはしないが、

参考資料やキーワードなどを詳しく記載した設計図みたいなものは

誰だって欲しくなるものだ。

過去レポは、過去レポでしかなく、教授によっては、まったく違う課題を出題したり、

微妙に変化をつけてきたりする。

だから、誰だって今年の生レポートは欲しくなってしまう。

それが学年主席と次席の生レポートなら、なおさらだ。

しかも、俺は由比ヶ浜に勉強を教えている都合上、試験対策ノートや

普段の授業対策までもプリントを用意している。

気のいい由比ヶ浜は、その対策プリントを友達に見せたりするものだから

通称ガハマプリントは経済学部では知らないものはいないほどの地位を確立していた。

弥生も自分用に対策ノートを作っており、俺と情報交換するようになったのも

こうやって弥生と話をするようになったきっかけの一つといえるかもしれない。

まあ、こうやって俺と弥生が生レポートや対策プリントを

経済学部に出回らしているのを気にくわない奴らがいるっていうのが

今回弥生が過去問を手に入れにくくなっている理由なのだろう。



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