過去ログ - やはり雪ノ下雪乃にはかなわない第二部(やはり俺の青春ラブコメはまちがっている )
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765:黒猫 ◆7XSzFA40w.[saga]
2015/03/26(木) 17:35:11.51 ID:Ux4V/0K+0
顔を後方に向けると、一歩遅れて雪乃が付いてきていた。

すぐさま雪乃の歩幅に合わせてその隣を歩く。

ときおり俺が考え事や話すのに夢中になって歩幅が大きくなってしまう事があって、

その時は雪乃が俺の袖を二度引っ張ることで知らせてくれる。

俺の方が雪乃のペースにあわせていても、

以前までは俺の歩幅が大きくなってしまうと、雪乃が俺の速度に合わせてくれていた。

だけど俺と雪乃の歩く速度は違うわけで、無理をしないで早く言ってくれと、

俺は雪乃に言ってしまう。

ただそうすると、ちょっとばかし気が強い雪乃と

どちらの歩く速度に合わせるかという微笑ましいひと悶着に繋がってしまう。

お互い相手を思いやっての行動なんだろうけど、それで喧嘩をしては意味がない。

その結果として、面倒な思いやりを回避するために決められたルールが、

雪乃が俺の袖を二度引っ張って知らせる事であった。



雪乃「そう・・・。今日は由比ヶ浜さんの勉強を見てあげる必要はないのね」

八幡「たまにはいいんじゃねぇの? あいつもいつまでも俺達に頼りっぱなしって

   いうわけにもいかないし、一人でも勉強できるようになってくれないと困るだろ」

雪乃「今日は勉強会ではなくて?」



雪乃は俺の言葉を聞き、訝しげな瞳を横から向けてくる。

二人して横に並んで歩いているので、やや下の方から覗きこむ形になっているが、

俺は素知らぬ顔をして前を向いたまま歩き続けた。

俺と雪乃はもう一コマある陽乃さんの講義が終わるまで時間をつぶす為に

喫茶店に向かっている。

本来ならば由比ヶ浜の勉強を見て時間を潰していたが、今回はそれができない。

だから学外の駐車場近くにある喫茶店に向かっていた。

大学にあるカフェでも学食でもよかったが、雪乃がいるとどうしても視線が集まってしまう。

その応急処置として選ばれたのが学外の喫茶店だった。



八幡「たしかに勉強会だとは言っていたな」

雪乃「だとすれば、一人で勉強するわけではないと思うのだけれど」

八幡「あいつが行く勉強会だからこそ、一人で勉強する為の強靭な精神力が必要なんだよ」



雪乃はあえて言葉を挟まず、俺に話を続けろと目で訴えてくる。

俺の方も前を向いたままだが、横目で雪乃の反応だけは確認していた。



八幡「別に勉強会が悪いっていうわけでもないんだが、あいつらが集まっても

   30分も経たないうちに休憩に突入して、お菓子食べながらのおしゃべりタイムが

   ずっと続く事になると思うぞ。

   さすがに試験直前ならば違うだろうけど、まだ試験直前というには早すぎるからな」

雪乃「まるで見てきたことがあるかのような発言をするのね。

   もしかして一度くらいはお呼ばれしたことがあるのかしら?

   でも今回呼ばれていないという事は、一緒にいることが不快だったようね」


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