過去ログ - やはり雪ノ下雪乃にはかなわない第二部(やはり俺の青春ラブコメはまちがっている )
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898:黒猫 ◆7XSzFA40w.[saga]
2015/06/04(木) 17:32:31.94 ID:iz7F8BaJ0
雪乃「そう……。八幡らしいと言えば、そうなのかしらね。でも、美味しいものが食べたいから

  頑張って料理をするというのも、料理をする行動原理には叶ってはいるのかもしれないわね。

  私も美味しいものが作りたいわけだから、ある意味では八幡と同じ意見とも言えるわね。

  だけれど、何故かしら? 八幡の言葉を聞いていると、どうしても私の考えとはだいぶ

  乖離しているのよね。そう考えると不思議なものね。同じ言葉を述べていても、

  それを言う人間によっては言葉の意味合いが大きく変わってしまうのだから」


 あれ? お誉めの言葉が呆れに格下げされてない? しかも、俺が余計な言葉を喋るほどに

格下げされまくりそうなのは、俺の思いすごしだろうか。

だから俺は雪乃の瞳が解凍できなくなる前に話題を修正することにした。


八幡「でも、ラ・グルーゼは使い慣れれば土鍋以上に便利だよな。熱が入りやすいしよ」

雪乃「たしかにそれはあるわね」

八幡「しかもオレンジだぞ、オレンジ。土鍋とは色が違う。華やかさが全く違う」

雪乃「土鍋も鍋料理をするときには風情があるわけだから、色で区別する意味がわからないわ」

八幡「そうか? あのオレンジの鍋といったら、俺みたいな庶民からすれば憧れの鍋なんだよ。

  店に行って展示されているのを見る事はあっても買うことなんて絶対にない。そういう

  高嶺の鍋なんだよ。だから最初は試行錯誤して蒸す時間を調整しなければならなかったが、

  やっぱ目の前にあって使ってもいいとなれば使わないと損だからな」


あら? なんだか雪乃さんの体から冷気が発生しているような気がするのは気のせいでしょうか?

もしや、話題の修正に失敗したか? ただ、その冷気も長くは続かなかった。


雪乃「まあいいわ。私も使ってみたい料理器具がないわけではないのだから、一概に八幡の動機

  が悪いわけではないわね。……でも、どうして八幡が言うとマイナスの意味合いが

  クローズアップされてしまうのかしらね」


 と、意地が悪い笑みを俺に叩きつけてくる。そんなの既にわかっているはずなのに問いかけて

くる。どうせ俺の日頃の言動に原因があるんだから、はっきりといえばいいのに。

でも、言わないのは改善する必要がないという意味ともとれるわけで。


八幡「そんなの俺の言葉を聞いた方に悪意があるに決まっているだろ。

  言葉なんて受け取り手の意識次第だからな」

雪乃「それもそうね」

別に俺の方に雪乃に一矢報いたい思いがあったわけではないが、雪乃の方は何か思うところが

あったのだろう。小さく一つ頷くと、言葉を深く吟味しだす。

しかし、しばらくたってから雪乃から出た話題は、全く違うものであった。


第52章 終劇

第53章に続く


第52章 あとがき

BD特典に小説つくそうですが、一部の噂では別ルート(IF)とか言われていますのね?

原作者が書く二次小説?って見てみたいものです。

来週も、木曜日、いつもの時間帯にアップできると思いますので

また読んでくださると大変嬉しく思います。

黒猫 with かずさ派


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