過去ログ - 教師「お前は一体どうしたいんだ!」 少女「私は……」
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[saga]
2014/09/14(日) 03:41:43.32 ID:tIovdjLJ0
少女母「――それで? あなたがあの子の担任というわけね」
明らかに険を含んだ母親の言葉に、沈思していた教師はやや慌てて返答した。こうして所構わず考え込んでしまう癖は何とかしないといけないな、と反省しながら口を開く。
教師「申し訳ありませんが、私は途中からお母様へのご説明に参加することとなりますので、我々があなたにどのようなお話をしたのか、まず確認したく思います。少しお時間を頂いてもよろしいでしょうか――」
少女母「とぼけんじゃないわよ!」
努めて柔らかく言った教師の言葉尻にかぶせるように母親は怒鳴り声をあげた。激発して立ち上がる母親は、その顔を憤怒に赤く染めて、硬直する教師を指差して絶叫した。
少女母「あんたでしょう、この茶番は! あんたがあたしからあの子を奪ろうとしてるんだ! あんたなんでしょう!? ほら、なんとか言ってみなさいよ!」
教師「……申し訳ございませんが、私は今ここに来たばかりで、お母様が何にお怒りになっているのか十分に把握しておりません。ですから先ほど、少々お時間を頂戴したいと申し上げた次第です」
少女母「ああ!?」
凄む母親をひとまず放置して、教師は教頭の名を呼ぶ。弾かれたように面を上げる教頭を尻目に、教師は母親に微笑んでみせた。
教師「私はこれから、こちらの教頭から少しの間説明を受けたいと思います。決して長い時間は取りませんので、どうぞご容赦下さい」
教師は深々と頭を下げる。しばらくして頭を上げた教師は、母親が口をぱくぱくとさせて言葉に詰まっているのをいいことに、教頭に目配せする。
教師がドアを開けて教頭に示すと、教頭は慌てて立ち上がった。すいません、だの少し失礼します、だのと口ごもりながら何度も頭を下げ、しきりに頭を掻きながら出口にやって来る。
教頭は教師に向き直ると、それまでのいやに愛想のいい笑顔から一変して歯を剥いた不機嫌面になる。教師は応接室を出て行く教頭に何も言わずに目礼だけを返して、再度応接室の母親に一礼してから自分も廊下に出た。
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