過去ログ - 教師「お前は一体どうしたいんだ!」 少女「私は……」
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15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/04(水) 19:12:22.22 ID:BUmTW0Fy0
確かにその少女は類稀なほど美しかったが、事前に写真でわかっていたことである。
今はHRで入学式の案内をするのが先決だった。

前任に声を掛けるも反応がなく、仕方なく肩を揺するとうるさがるように振り向いた。
『ああ!?』怒鳴り声付きだったが。

そこで前任はやっと我に返ったようで、もごもごと口ごもった。しかし何も言うことなく生徒に向き直って挨拶を始めた。

生徒への指示の最中にも前任は度々窓際の少女に目を遣り、クラスの雰囲気も漫ろだった。遠巻きに誰かを伺って誰1人声を掛けず、ただチラチラと目を遣るだけ。
しかも皆の注意が一点にのみ集中していた――初対面の方が多いだろう1人に。

その様子はひどく気味が悪かった。

気味が悪かったが、しかし教師の脳裏に焼き付いているのはそのことではなかった。
鮮烈に記憶しているのは、ただ外を茫洋と見つめる横顔。周囲にまるで無関心なそれ。決してこちらを見ることはないという事実だけが、心にトゲのように刺さっていた。



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