過去ログ - 教師「お前は一体どうしたいんだ!」 少女「私は……」
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157:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/07(火) 19:30:27.13 ID:6o+8Z5aP0
しかし、一笑に付さずにこうして終礼で取り上げているのは、教師にも心当たる節があるからだった。
顕著なのは教師に対する視線の変化である。今まではずっと、多少の毛色や種類の違いはあれど、敵意という感情に収斂していた。ところが、ここのところは、それに様子を窺うような気配が混じることがある。

たとえば授業で演習を申し渡して黒板を消しているとき、首筋にちりちりするものを感じて振り返ると、少なくない数の生徒がじっと教師を見つめている――それも授業が理解できないというふうでもなく、何かを探るような眼差しを向けてくる。そんなことが跡を絶たなかった。

このクラスの秩序とでもいうべき部分が変質しつつある――そんな予兆がある。そして変質は、あの母親との面談以後に起こっている。教師にはそれが、ひどく示唆的に思えてならない。

あの時を境に、教師は一切のプロセスから排除された。少女の家庭事情に参画する権限を教師の手から剥奪せしめたのは、教師が連中にとって共通の敵だからだ。彼らには、教師を陥れるために、まだ経験の浅い副担任の失言をまんまと利用してみせた。

そうして少女を巡って、教師と同僚たちとの関係は激変した。教師は一方的に敗者の烙印を押され、少女の家庭環境改善について、表立って活動することができなくなった。

そして、その後になって、生徒たちが普段には見られない行動をとっている。これが何を意味するのかは判然としないが、間違いなく良い方向に転がることはない。それだけははっきりしていた。



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