過去ログ - 教師「お前は一体どうしたいんだ!」 少女「私は……」
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294:名無しNIPPER[saga]
2015/05/30(土) 09:42:11.93 ID:UkoYoW9q0
こうして先生の腕を枕にするのは、今日で何度目になるだろう。なにせ一晩に一度では終わらず、精根尽き果てるまで濃厚な交わりを続けるものだから、回数の感覚が朧になってしまう。

それはそれで嬉しいのだけど、と目の前でまどろむ先生の顔を人差し指で撫でる。この理知的な男の人のどこに、あの獣じみた勇猛さが隠れているのか不思議でならない。

ふと、頬から顎を撫ぜた指で、薄い作りの唇のきわをなぞってみると、途端に頭を抱えて抱き寄せられた。胸板から立ち籠める匂いに心臓が高鳴る。くすぐったそうに笑った先生は、私の髪に鼻を寄せた。

ぎくりと体を強張らせた私を尻目に、恍惚のため息をついてみせる先生に、私は思わず赤面した。悔し紛れに顔を更に先生の胸に擦り付ける。できるだけ身体の多くの部分が先生に触れるように身をよじると、先生も片手を回して支えてくれた。

身を寄せて互いの呼吸と鼓動を分かち合っていると、肌の触れたところの境界が曖昧になって、まるでひとつの生き物になったような気がする。

いつのまに雨も止んだのか、カーテンを閉め切った部屋はひどく静かだ。静謐と言っていい静けさを壊すのが忍びなくて、私はそっと先生を呼ぶ。

なんだ、とやはり密やかな声を返す先生に、私は言う。

――今日のシチュー、頑張って作ったんです。

本当は汚れたシーツを取り替えなければいけないし、シャワーを浴びなければ先生の部屋を辞することができない。先生だって、翌朝ひどいことになってしまう。

けれども、小さい子供をあやすような優しさで先生に頭を撫でてもらっていると、もう少しこのままでもいいか、と思わずにはいられなかった。
このまま時が止まってしまえばいいのに、という思いを吐息に混ぜて、髪を梳く指の心地よさに目を細めた。



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