過去ログ - 教師「お前は一体どうしたいんだ!」 少女「私は……」
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34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/07/06(日) 05:12:58.68 ID:OYnXFm4T0
教師「お前の家庭環境に関して確認しておきたい事がいくつかある。言いたくないことがあれば言わなくてもいい。無理強いはしない。いいか?」

言葉を投げかけておいて、ひとまず様子を見る。自分の発言がどう影響するかを注意深く観察するためだった。――それほど、この少女の置かれた環境はおよそ教師の知っている生活とはかけ離れていた。
ひとつには、戸籍上は唯一の肉親であるはずの母親から完全に見放されているという家庭環境のために。あるいは、1年以上を経過してなお一切の友人を持つことなく、孤立を深めていく一方であるという学校環境のために。

教師(しかも、その母親をかばうこともせず、友人を欲することもない……)

おそらくはこの少女には頼るべき何者も存在しないはずであった。少なくとも、教師の目にはそう見えたし、少女自身も臆面もなくそのようにふるまっていた。周囲からの疎外に対し、彼女もまた関係の拒絶を返すことによって自身の孤独を全うしていた。

ならば、この想像を絶する極限状況下で、傍目には普通の顔をして日々を営んでいるように映る少女は、その内にいかなる闇を抱えているのか?
いささかの問題行動も起こさず、決して誰にも心を許さず、息を殺すようにして日々を暮らす。確固たる居場所をひとつたりも持たないとでもいうのだろうか?
人はそこまで強くないし、ましてや子供が耐えられるものではなかったはずだった。

それだけでも教師の理解の範疇を超えているのに、ことこの少女に関わる限り、無視せざる事情がもうひとつあるのだ。



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