過去ログ - 教師「お前は一体どうしたいんだ!」 少女「私は……」
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7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/31(土) 10:03:19.70 ID:486492iU0
時計はすでに4時近くを指していた。

教師「掃除が終わったなら早く帰りなさい。気を付けてな」

男子生徒達は不平の声を上げるが、少女だけはきまじめに、はい、と頷いた。

少女「……先生」

教師「うん?」

意識を向けた時には少女の顔が意外なほど近かった。突然のことに身動きがとれない教師に、少女はほんの少し目元を緩めた。背伸びするようにして小さくささやく。

少女「……ありがとうございました」

何に対して言っているのかはすぐに分かった。辛うじて頷きを返すと、少女は一礼して歩き出した。

軽く息を吐く。ふと目を上げると、男どもは険のある表情で教師を睨んでいた。
心に重いものがのしかかる。言葉を呑み込んで、早く帰れよと再度言い置いて教室を出ようと歩く。その足が止まった。

少女はまだ教室を出ていなかった。扉の目の前で体を返し、教師をじっと見ていた。
教師が視線に気づいても動じない。少女はそっと目を落として会釈して、今度こそ出て行った。
その背中を見送る。しばらく待って、教師ももはや振り返らずに立ち去ることにした。

職員室に向かう道すがら、胸中に凝るものを吐き出そうとしたが、なかなか上手く行かなかった。



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