過去ログ - School Daysより「素直な気持ちになるために」
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2014/05/31(土) 22:19:19.74 ID:Ob2BSVLt0
それから、少し考えて、誠は切り出した。
「ねえ、母さん」
「何?」
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2014/05/31(土) 22:20:20.17 ID:Ob2BSVLt0
「VIPルームとか、一生のうちに一度も使いそうにないわよね。
お母さん、ヒルズのパンフレット見て、びっくりしちゃったもの。
誠も、見た? すごいわよ、桁が違うから」
母親はそう言うと、買い物用のバッグからヒルズのパンフレットを取り出し、
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2014/05/31(土) 22:20:51.25 ID:Ob2BSVLt0
誠が家で母親とそんな会話をしている頃。
言葉との電話を終えた世界は、ベッドの中で丸くなりながら、
完全に打ちのめされていた。
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2014/05/31(土) 22:21:54.43 ID:Ob2BSVLt0
これでイブの日に誠と言葉が結ばれたら、決定打となり、
自分が二人の間に入り込む余地は、もう完全になくなるだろう。
こんな時、親友の清浦刹那さえいてくれればと思ったが、
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2014/05/31(土) 22:22:21.36 ID:Ob2BSVLt0
「誠は、今でも、私のこと、好きでいてくれてるのかな…」
今日の帰り際、駅のホームでの会話を思い出しながら、世界は独りごちた。
…もし、他の女の子から告白されても気持ちは揺るがないかと聞いたら、
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2014/05/31(土) 22:22:53.24 ID:Ob2BSVLt0
翌朝…と言っても、起きたときには既に10時を回っていた。
ほぼ一夜、ずっと寝られず、誠と言葉のことばかり考えていたからだ。
のそのそとベッドから置きだし、リビングに行くと、
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2014/05/31(土) 22:24:42.21 ID:Ob2BSVLt0
二度寝し、夕刻、母が帰ってくる前に、
世界は空腹に押されるようにテーブルの上のご飯を食べた。
忙しい母が用意してくれた手前、残したり捨てたりするわけにはいかなかった。
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2014/05/31(土) 22:25:31.96 ID:Ob2BSVLt0
シャワーを浴び終えると、世界は再び寝床に戻ろうとしたが、
既に世界の母が帰宅していた。
「あ、お母さん、お帰り」
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2014/05/31(土) 22:26:35.62 ID:Ob2BSVLt0
しかし、母は意に介さず、話し続けた。
「喧嘩したんだ」
「してない」
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2014/05/31(土) 22:27:45.41 ID:Ob2BSVLt0
「お母さんも、世界に負けないように、イブを過ごす年下の男の子を探そうっと」
「探さないでよ!」
「えー、いいじゃないの。お母さんはまだまだ現役よ」
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2014/05/31(土) 22:28:43.01 ID:Ob2BSVLt0
「…というわけで、明日は学園に行きなさい」
母は、いきなり会話の流れを変えてきた。
「お母さん、それ、話の前後がつながってない」
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