過去ログ - School Daysより「素直な気持ちになるために」
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2014/05/31(土) 22:09:56.47 ID:Ob2BSVLt0
誠は違和感を抑えきれないまま、「考えておくよ」と、うやむやな返事をしておいた。
しかし言葉は、その日のうちに、世界に誠が応じてくれたと電話で話してしまった。
嬉々とした様子で話す言葉。恋人との一夜を心から望む、無邪気な喜びがあった。
以下略
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2014/05/31(土) 22:10:43.08 ID:Ob2BSVLt0
一方その頃、誠は東原巳駅に向かって歩いていた。
妹の止(いたる)が、父親の家から逃げ出し、
電車で勝手に誠の家の方へ向かったという連絡を、父親から受けたのだ。
以下略
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2014/05/31(土) 22:11:55.67 ID:Ob2BSVLt0
誠を見た止は、兄に叱られるのではと泣いていたが、
止の事情も分かっている誠は、妹を強く責めることはしなかった。
「おにーちゃ、止のこと、許してくれる?」
以下略
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2014/05/31(土) 22:13:23.99 ID:Ob2BSVLt0
誠が駅前の学習塾が建ち並ぶ道路の脇を歩いていると、不意に誰かに声をかけられた。
「あれ、もしかして、お姉ちゃんの…?」
声がする方には、見たことのない小さな女の子がいた。
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2014/05/31(土) 22:14:35.44 ID:Ob2BSVLt0
「そうだ、誠くん」
心は、初対面の誠をタメ語で呼び、突然切り出した。
「お姉ちゃんね、今年は家族で一緒にクリスマスをやらないっていうの」
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2014/05/31(土) 22:15:26.22 ID:Ob2BSVLt0
「…そうなんだ」
「誠くん。お姉ちゃん、ふつつか者だけど、よろしくお願いします」
心は、ませたことを言いつつ、頭をぺこりと下げた。
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2014/05/31(土) 22:16:01.33 ID:Ob2BSVLt0
そして、…そう、言葉と付き合う前、
電車で彼女のことを見つめていた頃に感じていたことを、
誠は今さらのように思い出した。
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2014/05/31(土) 22:16:52.65 ID:Ob2BSVLt0
そんなことを考えながら、止を背負い、誠は家に着いた。
「お帰りなさい。止、大丈夫だった?」
心配そうな母親の声に、誠は答えた。
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2014/05/31(土) 22:17:28.79 ID:Ob2BSVLt0
「…何でも、クリスマス・イブが待てなくて、こっちに来たんですって」
母親は、父親からの電話で聞いたことを、誠に話した。
「止、学校で、いじめられたりしてないかなぁ」
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2014/05/31(土) 22:18:36.67 ID:Ob2BSVLt0
「クリスマス・イブ」
「え?」
「止の学校、イブの日に二学期が終わるから。
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2014/05/31(土) 22:19:19.74 ID:Ob2BSVLt0
それから、少し考えて、誠は切り出した。
「ねえ、母さん」
「何?」
以下略
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