過去ログ - 男「安価で8レス物語」女「2スレ目らしい」
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11:補足>>6 ◆tcMEv3/XvI[saga]
2014/06/08(日) 10:34:50.61 ID:tXng3uLfo


#4#


蕎麦屋「お品書きです」

スティーブン「どうも……なあルーシー。ソバっていうのは、スパゲッティの親戚って言ってたよな」

ルーシー「ええ」

スティーブン「向かいで食ってるヤツ、大きい器にスープが入ってて、スープの中のソバ食ってるぞ」

ルーシー「……シチューにもマカロニ入れるでしょ」

スティーブン「なるほど」

ルーシー「……ねえ何にする? この『ざるそば』とかどう?」


ズルッ!! ズルルルルッ!!


スティーブン「おい!! きたねえ音立てて食ってるんじゃあねえぞッ!!」

夫が向かいの客に吼える。
客は、蕎麦をすすっていた手を止めて怯えきった目をしている。


ルーシー「ちょっ、ちょっと……」


夫の性格は良く知っている。

異文化への許容が若干薄い。
夫の程度であれば、常人なら誰しもある感覚だ。

特にアジアの小国ともなれば、我々アメリカ人はその風俗の全てを侮蔑し、矮小なものであると断定しがちだ。
確かに蕎麦をすする文化を見るにつけ、日本を文化的後進国だと思った。

だが物事は円……。
受動者が円の向かい側に居れば、それだけで価値は反転する。

すなわち郷に入りては郷に従え。
私は夫をなだめるために立ち上がった。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――。


店のバックヤードにて。
確かに騒ぎを起こしたが、出てきた店主がスティーブン・スティールの大ファンだったのだ。

迷惑半分、「お会いできて光栄です」半分といったところか。


蕎麦屋「あのォ……サイン……頂いてもよろしいですかァ?」

スティーブン「不快な気分にさせられたんだ。何か特別なソバを食べたいぞ」


蕎麦屋の突飛な発言に、夫の突飛な発言。
会話、噛み合っているのだか、噛み合っていないのだか。




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