28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/05(木) 19:50:01.94 ID:DNBJrAglO
「私もここに就職しようかなあ」
「やめてくれ。僕の知り合いから犯罪者が出ると分かっていて看過することは出来ない」
「おはようごぜーます」
割と本気で神原をどう説得しようか言葉を選んでいると、市原が出勤して来た。
今日は鰐の着ぐるみを着ている。
顔の上下に鰐の顎があり、円錐状の歯が何本も並んでいる。
またマニアックだな……。
「おはよう市原、今日はワニか」
「ワニさんのきもちになるですよ」
鰐はともかく、市原の次の売り出し方を考えねばなるまい。
でなければここ数日、ただ遊んだだけだ。
僕はそれでもいいけれど、千川さんが許しはしまい。
「よし決めた、私は戦場ヶ原先輩と仁奈ちゃんの三人でヴァルハラトリオとしてアイドルデビューする!」
「やめてくれ! アイドル界が崩壊する!」
文房具が武器の超毒舌アイドルと百合ロリアイドルなんて斬新すぎるよ!
個性的な我がシンデレラプロでもそんな濃ゆいキャラいないのに!
「いけっ、仁奈ちゃん! 阿良々木先輩にかみつくんだ!」
「らじゃー!」
鰐の歯は、一度噛んだ獲物を二度と離さないという強い意志の顕れの元に進化したものだ。
その鋭い先端が、僕の臀部に突き刺さる。
「痛い! おい市原、割とマジで痛いんだけど!?」
「はなしてほしければするがおねーさんのいうことをききやがれです!」
「神原、いつの間に市原を籠絡した!?」
「無論、スイーツでだ」
「ばるはらこんびはむてきですよ!」
作りものとは言え、市原謹製の着ぐるみ。
このままでは僕の尻が二つに割れてしまった、なんてお決まりのボケも出来ないほどに痛い。
「だ……だが駄目だ! お前らをアイドル界に解き放つことは出来ない!」
言ってしまえば世界一ヒヨコ決定戦に狼を連れて行くようなものだろう。
それこそひたぎと神原の二人にキャラで対抗出来そうなのは阿部さんくらいしか思い付かない。
「ならば仁奈ちゃん、やってしまえ!」
「きしゃー!」
「ぎゃあああああぁぁぁぁぁ!!」
になショウ END
33Res/41.50 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。