過去ログ - とある学生の雷神右方-Reincarnation-
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114: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2014/10/13(月) 01:19:09.50 ID:cLxLVLWz0

腹を裂かれて死を迎え。
最期まで、彼を笑顔でいさせてあげられなかった自分を恨んだ。
何も出来ないでいるまま、彼は狂ってしまった。
話しかけても、抱きついても、死者である自分の言葉は届かない。
彼は強かったから、降霊術や人造人間という手段は取らなかった。
強かったからこそ、彼はたった一人で世界を壊してしまった。

「なあ、フィアンマ。終わったよ」
『俺様は、何度も止めたよ』
「お前を殺したヤツも。お前を救おうとしなかったヤツも。
 お前を知ろうともしなかったヤツらも、全員。
 だけど、何でだろうな。……寂しいよ」
『戻ってきては、くれないんだな。狂気に囚われたまま、行ってしまうのか?』
「これだけあれば、多分足りるだろ?」
『……狂ってる、』
「世界中の人間を使って、お前とまたやり直したいんだ」
『お前が求める別の世界には、別の俺様しかいないのに…?』

ただの一言も、彼には届かなかった。
振り返ることなく、彼は別の世界へと至った。
全ての生命を喪ったその世界は、死者のための世界になった。


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