過去ログ - とある学生の雷神右方-Reincarnation-
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115: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2014/10/13(月) 01:19:43.51 ID:cLxLVLWz0

オティヌスは欠片程に遺った魔神の力を組み直し。
上条当麻は『右腕の有した力』をコントロールした。
フィアンマは『世界を救える程の力』を有効活用し。

死者のみとなった世界をオティヌスが造り変え。
上条当麻がおかしな部分を消し、フィアンマが最終調整をした。
それはずっとずっと昔のことで、それから世界は同じ時間を繰り返した。
三人は学校を作り、フィアンマの求めるたった一人の帰還を待ち望んでいた。
彼女の為にしつらえた、天国に姿を変えたこの地獄という場所で。

「『そちらの世界』の私であれば、お前の魂を送り返すだろうと踏んでいた」

オティヌスは脚を組み、窓の外を眺める。
トールは沈黙したまま、彼女達の話を聞いていた。
上条が口を開き、若干居心地悪そうに。

「トールが転校してきた時点で、状況を少しいじったから違和感あっただろ?」

確かに、フィアンマとの出会いは不自然だった。
徐々に、トールは自分の本当の記憶を思い出していく。
彼女と過ごし、愛し、最期には彼女に謝罪しながら殺されたことを。

「何で、もっと早く言わなかったんだよ。今の今まで忘れたままだったぜ?」
「この世界に争いはなく、魔術の必要がまるでない。思い出さない方が良いかと考えた。
 ……何よりも、…俺様は、トールと普通の巡り合わせでも結ばれるかどうか知りたかった」
「俺を試したってことか?」
「そうなる」

だから、騙していた。
嘘をついて、初対面の様に振舞ってきた。
そのことについて謝罪をしたかった、とフィアンマが頭を下げる。
上条とオティヌスはそれぞれにトールの肩をぽんと叩き、教室から出て行った。
どうやって世界を創造し直したか説明した時点で、彼らがいる意味はなくなったのだろう。
そして、肩を叩かれた意味も理解している。許してあげてくれ、ということだ。
トールは黙り込み、腕を組む。彼女の言葉の先を促した。


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