過去ログ - とある学生の雷神右方-Reincarnation-
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117: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2014/10/13(月) 01:20:56.90 ID:cLxLVLWz0

「トールの犯した罪が大きいものなら、それは俺様も背負うべきものだ」

自分が生きていなかった事が、彼の絶望を招いた。
彼と一緒にあることも、出会って共に居たことも、自分自身の選択で。

「過去、自分が居なければトールは幸せなのではないかと悔やんだことが何度もある」

でも。

「トールに失望したことなど一度もない」

むしろ、自分のような人間によく付き合えたものだと思った。
自分勝手に、何度彼を巻き込んでしまったことだろう。

「偉そうにしている方が、似合っている。そう言ったのもトールだけだった」

席を立ち、彼の隣に座る。
穏やかな気持ちで、そっと微笑みを浮かべる。

「今回のことで、トールが俺様を拒絶してもその意思をねじ曲げようとは思わない。
 俺様はなるべく関わらないようにするし、トールの今後の幸福は保証する」
「……俺が、お前を嫌いになれると思ってんのか」
「…、」
「言っただろ、離さないって」

腕を組むのをやめ、トールは右手で彼女の左手を掴む。
それから、自然に手を握った。指を絡ませて、優しく。

「…そっちの話は今ので終わりだよな」
「ああ、そうだが…トールの方の話に移ろう」
「俺の話は簡潔だ。別に、裏事情なんてものも特に無いしな」
「?」
「そもそも、今の流れからして改めて言う必要もないと思うんだが、一応」


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