過去ログ - とある学生の雷神右方-Reincarnation-
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74: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2014/08/21(木) 23:17:57.72 ID:ovA9n6VY0

ところで、彼女は親が居ないと言っていなかったか。
親代わりは遠方に住んでいて、接触は近頃無いとも。

それはつまり。

今日は彼女の家で二人きりということではないだろうか。

(……考えるな)

少し待っていて欲しい、と彼女は自宅の中に一旦姿を消している。
重いぬいぐるみを置いて、改めて買い出しに行きたいということだった。
材料は小麦粉などの生地用のものしかないので、挟むフルーツなどが必要とのことで。

「……俺以外は上げたりしてねえよな、多分」

トールが考えていることはケーキのことではない。
自分以外の男を二人きりでこうして家に上げているかどうか、ということである。
交際もしていない自分が思うべきことではないと、頭ではわかっているのだが。

(言ったところで……)

恋愛には興味がない、と柔らかく断られてもキツい。
何より、学校で一緒のクラス、隣の席という今の状況が地獄に変わる。

「待たせてしまったようだな」

軽く謝りながら彼女が出てきた。
私服に着替えている。
秋物の服、シックな赤色のシャツと白いレーススカートである。

「……フィアンマ」
「んー?」
「やっぱ何でもねえ。買い出し行くか」
「ああ」



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