2: ◆V8OfN8HM.Y[saga]
2014/06/12(木) 20:43:23.91 ID:Gy/NeX6u0
『―以上の事情により、長く続いてきた音乃木坂学院ではありますが、来年度を
以て新規入学者の募集を打ち切り、3年後に廃校とすることが仮決定いたしま
した。来年度の入学者数の試算が算出され――』
静まった講堂に響き渡る声。
季節は初夏の兆し見え隠れする5月。
校内の雰囲気といえば、在校生は新学年にも慣れ始め、新入生も初々しさから抜け
出し、学校の一員になりたてといった頃だ。
そんな穏やかな時期に突如告げられた事実。
「そんな―」
「廃校…だなんて」
「でも時代の流れも考えれば仕方のないことかもしれないわね…」
理事長の急な発表に、生徒はざわつきだした。
惜しむ声、悲しむ声、仕方ないという諦めの声から、無関心のものまで。
しかし、間違いなく言えるのは、決して明るい雰囲気ではないということだ
それぞれの思いが駆け巡る中、一人の少女が突然立ち上がり、声をあげた。
「廃校なんて嫌です!」
皆がその子を注目する。しん、と静まり返る講堂。
一瞬呆気にとられた理事長であったが、その姿を見据えると再び口を開いた。
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