過去ログ - 榊原恒一「ときめきメモリアル?」
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1: ◆TjndC6MZKI[sage]
2014/06/13(金) 18:03:43.98 ID:6BvISmf7o
夜見北中に転校してきてから、早いもので数か月が過ぎた。
転校するにあたって僕が最も心配していたこと。
それは、苗字のことで色々からかわれたりすることだった。
しかし幸いなことに、こっちの中学校にはそういうクラスメイトは居らず、男女問わず仲良くなることができた。
その次に心配していたのが気胸の再発。
これは残念ながら引っ越し直後に一度だけ起きて初登校が遅れてしまったけれど、それ以来は健康的に過ごせている。
最後に心配していたのが勉強に関してだったけれど、これは全く問題なかった。
転校前に通っていた学校の方が授業の進行が早かったため、入院生活で通えなかった期間の分を含めても、既に習った範囲だったからだ。
結論から言えば、友人関係、健康問題、学業……概ね充実した学生生活だと言えるだろう。
高校からは東京に戻る為に夜見山を離れなければならないのが、少し惜しいと思えるくらいに。
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2: ◆TjndC6MZKI[sage]
2014/06/13(金) 18:05:53.23 ID:6BvISmf7o
なんて言うと、向こうでの学生生活が全くつまらないものだったみたいだけれど、そんなことはなく。
こっちで出来た友達ほどじゃないにしても、それなりに仲良くしていたクラスメイトも居た。
3: ◆TjndC6MZKI[sage]
2014/06/13(金) 18:07:55.07 ID:6BvISmf7o
気になっていた小説は殆ど読んだ。楽しみにしている作家の新作は当分先だ。
前の学校での習慣で、こっちの学校でも予習は欠かさないけれど、それも大して時間が取られる訳でもない。
4: ◆TjndC6MZKI[sage]
2014/06/13(金) 18:12:03.94 ID:6BvISmf7o
「ときめきメモリアル?」
恋愛ゲームというやつだろうか。
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/13(金) 18:15:40.60 ID:WQ/eoiGdO
期待
6: ◆TjndC6MZKI[sage]
2014/06/13(金) 18:20:37.02 ID:6BvISmf7o
「へぇ……思ってたよりゲーム性あって面白いかも」
そう呟いた言葉こそが、僕のこのゲームに対する印象だった。
7: ◆TjndC6MZKI[sage]
2014/06/13(金) 18:24:12.02 ID:6BvISmf7o
……その選択が失敗だと気付いたのは、すぐのことだった。
『一緒に帰って友達に噂とかされると恥ずかしいし』
8: ◆TjndC6MZKI[sage]
2014/06/13(金) 18:29:28.31 ID:6BvISmf7o
いきなりの精神攻撃に、このゲームに対するモチベーションがかなり低下していた。
そんな僕が、藤崎詩織を回避して次に選んだ女の子。
9: ◆TjndC6MZKI[sage]
2014/06/13(金) 18:35:05.23 ID:6BvISmf7o
「恒一くん、母さんがそろそろ晩御飯だって」
扉越しに聞こえた怜子さんの声に、我に返る。
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/13(金) 18:37:34.24 ID:6BvISmf7o
・
・
11: ◆TjndC6MZKI[sage]
2014/06/13(金) 19:00:08.02 ID:6BvISmf7o
「サカキ、何か悩みでもあるのか?」
午前の授業を終えて昼休み。
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/13(金) 19:24:03.32 ID:OeDFP6Vgo
ほぉ〜
13: ◆TjndC6MZKI[sage]
2014/06/13(金) 19:37:32.22 ID:6BvISmf7o
「はぁ……」
自分でも意識した訳じゃないのに溜息が出てしまう。頭に浮かぶのは、彼女のこと。
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/13(金) 20:01:16.11 ID:TTbb3PmZO
ガタッ!!
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/13(金) 20:07:27.63 ID:xjMx4Eb3o
はよ
ホモ入らんよ
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/06/13(金) 20:14:22.74 ID:T8kHgGiRo
>>14
赤沢さん自重しろ
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/06/13(金) 20:24:29.45 ID:MY2GHsQP0
続きはよ
18: ◆TjndC6MZKI[sage]
2014/06/13(金) 20:40:22.43 ID:6BvISmf7o
「おいおいマジかよ……。俺は冗談で言ったのに」
「えっ、榊原くん? それは本当なの?」
19: ◆TjndC6MZKI[sage]
2014/06/13(金) 20:53:07.46 ID:6BvISmf7o
「つーか、今更だけど……。こんな話を教室でしても大丈夫か?」
勅使河原が少し焦ったように訊ねてくる。
20: ◆TjndC6MZKI[sage]
2014/06/13(金) 20:58:17.09 ID:6BvISmf7o
「そっか、よかったよ」
僕が疎いだけで、案外あの手のゲームをプレイするのはおかしなことじゃないのかも知れない。
21: ◆TjndC6MZKI[sage]
2014/06/13(金) 21:02:59.80 ID:6BvISmf7o
「まあ、サカキ自身がそれでいいって言うなら別にいいけどよ」
そう言って、勅使河原はこほんと一つ咳払い。
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