過去ログ - 【アイマス】千早「わたしのこころの歌」
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◆ZzDAkqHktA
[saga]
2014/06/18(水) 21:27:19.05 ID:xNvJ+kma0
〜〜
お互い変えると独り身だった事からなのか、おかえりとただいまの奇妙な応酬は気付けば習慣になっていた。慣れていた今では、よっぽど遅くまでの残業でない限りこちらからただいまというと千早からおかえりなさいとメールが返ってくるようになった。
きっと千早も淋しいのだろうか、この奇妙なやり取りは少なくとも俺の孤独は和らげてくれる。尤も、これで千早に対して変な感情が芽生えたりはしないし、仕事上の一線を越える事は無い。千早はプロとしての自覚を他のアイドルの皆より早く持っていた。それは、金を稼ぐ事や愛嬌を使いこなすような意味でのプロではなく、自分の立場を分かっているという意味でのプロである。
以下略
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◆ZzDAkqHktA
[saga]
2014/06/18(水) 21:28:14.89 ID:xNvJ+kma0
「お、千早か。お疲れ」
今日の彼女は誰よりも早く戻ってきた。普段なら残って練習をするのが当たり前なので、仕事で付いていない時以外でこの時間に会うのは珍しい事だった。
「今日は残って練習しないのな。あぁいや、勿論それが悪い事とは言わん。休みを取る事もアイドルの仕事の内だからな」
以下略
22
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◆ZzDAkqHktA
[saga]
2014/06/18(水) 21:29:00.16 ID:xNvJ+kma0
「すいません。あ、そうだ、プロデューサー」
どうぞ、と言って彼女は一枚の紙を渡してきた。歌詞の2番である。
「あぁ、出来たのか。どれどれ」
以下略
23
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◆ZzDAkqHktA
[saga]
2014/06/18(水) 21:29:45.18 ID:xNvJ+kma0
成る程、言わんとしている事は分かる。彼女なりに考えてここで切っているらしい。変に悩んでいる訳ではないようなので良かった。
それにしれもこの2人、恋人同士ではないながらも支え合う唯一無二のパートナーのような関係、一番淋しい部分を互いに埋め合うような・・・奇妙な、関係。
これはまるで・・・いや、考えないでおこう。
以下略
24
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◆ZzDAkqHktA
[saga]
2014/06/18(水) 21:30:30.88 ID:xNvJ+kma0
「あっ、春香。それではプロデューサー、ここで失礼します」
「あぁ、その前に1つ良いか?」
「はい」
以下略
25
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◆ZzDAkqHktA
[saga]
2014/06/18(水) 21:32:01.86 ID:xNvJ+kma0
〜〜
歌詞も無事完成し、色々とスケジュールを調整したら、早速収録する事となった。千早としては、近くにあるライブまでに歌い込んでおきたいとの事であった。
千早は元々歌に心を込めるのが上手い。彼女が体験した事ならばなおさら気持ちも込めやすいだろう。
以下略
26
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◆ZzDAkqHktA
[saga]
2014/06/18(水) 21:32:29.41 ID:xNvJ+kma0
「そうでしょうか?特に意識してはいないのですが」
「これが悪い事じゃあないからどう歌うかは任せるけど、少なくとも俺はそう感じた。まぁ、踏ん切り付かない状況じゃあ少し不安が強くなっても不思議じゃないしな」
「それはそうですが。別にこれは恋が実らない事を示唆している訳ではありませんし、もう少し前向きな気持ちを入れられるよう歌ってみます」
以下略
27
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◆ZzDAkqHktA
[saga]
2014/06/18(水) 21:33:21.23 ID:xNvJ+kma0
ここから先を言っても良いだろうか。プロデューサーとして彼女にアドバイスするのは当然の事だ。しかし、これから言う事はひょっとすると・・・。
「あの、プロデューサー、続きを・・・」
「悲しいかも知れないけど、このままがイヤなら自分から変わらないといけないだろうな。そういう気持ちを込めてはどうだろう」
以下略
28
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◆ZzDAkqHktA
[saga]
2014/06/18(水) 21:38:08.23 ID:xNvJ+kma0
〜〜
それから数日が過ぎた。俺から意識的に少しずつ数を減らしていって、おかえりとただいまの関係は無くなりつつあった。
「CDが楽しみだな」
以下略
29
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◆ZzDAkqHktA
[saga]
2014/06/18(水) 21:38:54.28 ID:xNvJ+kma0
何だか前に似たようなやりとりをした気がする。千早が意識しているのだろうか。
「でも・・・あの時に作れて良かったと思ってます。おかえりなさい、と、ただいま、の2つがどれだけ大事かを知れたから」
「あの歌は前向きな曲になれたって?」
以下略
30
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◆ZzDAkqHktA
[saga]
2014/06/18(水) 21:39:44.52 ID:xNvJ+kma0
「ふふっ、知りたいですか?」
「まぁ、そりゃあな」
「終わりましたよ・・・ゆっくり自分を見つめてみて、分かったんです。きっと」
以下略
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