53:1[sage]
2014/06/21(土) 23:13:36.11 ID:0yh0jj9y0
艦娘「他の人たちは、皆すごい人たちです。尊敬する人が両手両足の指全部使ってもまだ数え切れないぐらいですよ」
艦娘「そんな中で一緒に訓練するんですから、その人たちぐらいの位置に立たないと、スタートラインに立ったとは言えません」
センター長「おいおい、きみきみ」
センター長「君も他の候補生達も、何百倍もの倍率を勝ち抜いてきた。それぞれが色々なもののスペシャリストではある」
センター長「でも彼らはそれに辿りつくまでにも、君よりも長い時間積み重ねてきた」
センター長「でも、それはそれぞれが持っている分野での話だ。宇宙飛行士、という点では彼らも君も同じスタートラインに立っている」
センター長「だから君は、君だけが持つスペシャリストとして、スタートラインに立っているんだよ」
艦娘「私だけが? でも、私、ただの女子高生でしか――――」
センター長「いいや、違うとも。その年でここに辿り付ける程のものを君は持っている)
センター長「そうだとも。君が持っているのは―――掲げた夢を実現させようとする、歩む力だよ」
艦娘(その時の言葉は、今も胸に残っている)
艦娘(掲げた夢を実現させようとする、歩む力)
艦娘(一見。誰もが持っているものだと思う。その通り、誰もが持っているものなのだ)
艦娘(でもそれは、案外容易な事ではないのだ。何故なら)
艦娘(私と同じく、宇宙に憧れながら、私よりも年上の、私よりもスペシャルな人たちが何人も脱落していく)
艦娘(ほんの一握りのトップガンが、決して諦めなかった人たちだけが、宇宙飛行士として宇宙を目指せるのだ)
艦娘(そう…決して、諦めなかった人たちだけが……)
艦娘(あの頃と言えば、こんな人の事をいつも思い出す)
候補生「しっかしすげぇなあ。お前さん、また一番じゃないか。オレ、またギリギリだったよ…」
艦娘「え? 筆記試験の合格点って450点以上でしたよね?」
候補生「うん。452点だった!」
艦娘(決して歳は近くない。既に三十路に近く、私より一回りは上のこの候補生は、明るい性格で話しやすい人だった)
候補生「ま、合格してるし、問題ねぇよな! 体力試験で割とカバーできてたし!」
艦娘(ポジティブといえばポジティブなのだが、時々調子に乗ることがある)
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