19: ◆X51OaJwJEEOu[saga]
2014/06/21(土) 23:21:23.40 ID:dbM7AdOoo
「ここなのです」
「ここって」
「私のバイトしてるお店……」
突如現れた秋葉原電気街の裏道、そして手招きしているかのように開いたメイドカフェの扉。ことりちゃんメイドやってたんだ、と、ボケている場合じゃないね。
「ことりちゃん、入ろう。先輩の手がかりを探さないと」
「うん……」
「待つのです!シャドウが出てくるのです!」
扉の中から黒いヘドロのような塊が勢い良く飛び出してきた。
昔とった杵柄で叩き落とすも、重い。
「次来たら止められるかどうか……」
「穂乃果ちゃん、危ない!」
ことりちゃんがステッキのボタンを押すと懐かしい効果音と共に光がビームのように……
『ぉぉぉぉぉぉ……』
「って、効いてる!?」
「今のうちに!」
「わかったよ!」
私は竹刀を握りなおすと黒い塊に突っ込んでいった。「それ」の大きさは私の膝上ほどまでしかない。
「どおおおおおおおお!!」
返し胴の要領で引き打ちを放つ。
生物なのかどうかもよくわからない「それ」とあまり接近したくない。
「やった?」
「それ」はドロドロと地表に溶け広がっていく。
「ことりちゃん、やったよ!」
「穂乃果ちゃん!ダメ!後ろ!」
「へ?」
『■■■■■■■■■■■■■■■■■■!!』
言葉なのか声なのか、この世のものとは思えない叫びに足がすくむ。
「あれ、もしかしてこれ、やば――」
「それ」のしなる腕はゴムのように伸びて一帯を薙ぎ払った。
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