過去ログ - 走れエロス
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42: ◆KpPu4lHfcc[saga]
2014/06/28(土) 18:58:34.10 ID:xpCfEu5V0
そうだ、友がいた。

出発前、友に全てを任せたではないか。

彼ならきっとやってくれる。
以下略



43: ◆KpPu4lHfcc[saga]
2014/06/28(土) 18:59:29.63 ID:xpCfEu5V0
健太のエロに賭ける情熱は、太郎のそれに引けを取らない。

二人はお互いにお互いを認め合う、唯一無二の盟友であった。

東にゴミ捨て場があれば行って猥本を探し出し、
以下略



44: ◆KpPu4lHfcc[saga]
2014/06/28(土) 19:00:15.55 ID:xpCfEu5V0
だが今の自分はどうだろう。

我が身の可愛さ一心に、魂の拠り所を手放そうとしているではないか。

我らの存在意義を否定しているではないか。
以下略



45: ◆KpPu4lHfcc[saga]
2014/06/28(土) 19:01:05.42 ID:xpCfEu5V0
改めて心に問う。

ここで全てを諦める気か?

答えは否。
以下略



46: ◆KpPu4lHfcc[saga]
2014/06/28(土) 19:01:58.06 ID:xpCfEu5V0
「行こう」

太郎は誰に言うでもなく呟き、橋の下へと降りていった。

警官に見つからないよう影に隠れ、ズボンを脱いでカバンに入れた。
以下略



47: ◆KpPu4lHfcc[saga]
2014/06/28(土) 19:03:56.26 ID:xpCfEu5V0
健太は太郎の母と一緒に部屋で待っていた。

どうせ使うのだからと、部屋の真ん中には小さなテーブルが出されている。

その上には冷えた麦茶が置かれ、
以下略



48: ◆KpPu4lHfcc[saga]
2014/06/28(土) 19:04:35.08 ID:xpCfEu5V0
入口の脇にあるベッド。

その枕元に、黒い表紙がチラリと頭を覗かせていた。


以下略



49: ◆KpPu4lHfcc[saga]
2014/06/28(土) 19:06:17.33 ID:xpCfEu5V0
まず第一。『本は一冊ではなかった』。これは動かぬ事実である。

太郎の電話を受けた時、思えば数までは言われなかった。

単に言う暇が無かったのだと思われるが、
以下略



50: ◆KpPu4lHfcc[saga]
2014/06/28(土) 19:07:01.31 ID:xpCfEu5V0
そして第二。『太郎の母はまだ気が付いてない』。

ベッドは入口の脇にあり、入る時は死角になる。

そして太郎の母は麦茶を持ってきた後、一度もこの部屋からは出ていない。
以下略



51: ◆KpPu4lHfcc[saga]
2014/06/28(土) 19:07:37.26 ID:xpCfEu5V0
健太は以上の結論を2秒で叩き出すと、

新兵の行進よろしく、ぎこちない歩みで太郎の部屋を後にした。

『第三の存在』を否定する事は出来ないが、
以下略



52: ◆KpPu4lHfcc[saga]
2014/06/28(土) 19:08:21.82 ID:xpCfEu5V0
健太が玄関まで出迎えた時、そこに居たのは太郎ではなかった。

鈴木だ。

太郎が土手で腐っていた時、鈴木は太郎を追い抜いてしまったのだ。
以下略



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