過去ログ - ゴルゴ「キュウべえだと・・・?」
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2014/06/29(日) 12:43:45.79 ID:x6e56MzU0
「お待たせしました」
呼びかけと共に二人の前に飲み物を置く店員。二人は人気の少ない喫茶店の隅の奥手、柱と腰より少し上ほどの高さの壁に仕切られた一角のうちの一番奥の席に向かい合って座っている。
このスペースには他にもいくつかテーブルとソファ席が並んでいるが、今は二人の他誰もいない。
二人が注文したのはゴルゴがコーヒー、ほむらがオレンジジュースだ。
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2014/06/29(日) 12:44:43.99 ID:x6e56MzU0
ほむらは驚愕の表情で突きつけられたプリント画像を見ていたが、ゴルゴが質問を発するうちに徐々に動揺が収まっていき、激しい息遣いも穏やかになっていった。
ほむらは目を閉じて、大きく息を吸い、軽く顔をうつむけた後、再びきっとゴルゴの顔を見据えると、先ほどまでの動揺がどこかに飛んでいったように、また元の冷たい瞳に戻った。
ほむら「魔法少女のことについては後で話すわ。でもまずはこちらの話-」
ほむらは片手でふぁさっと顔の横にかかった長い黒髪をかき上げると、目を閉じて小さな声で歌いだした
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2014/06/29(日) 12:45:43.44 ID:x6e56MzU0
見滝原ビジネスホテルの最上階の一室。
浴室から出たゴルゴは備え付けのバスタオルで体を拭き、下着一枚のままベッドに座り込むと彼の巨体の重みでベッドのスプリングが軋んだ。
シャワーを浴びた熱気を夏の夜の暑さのなかで冷ますにはこの格好が一番いい。開け放した窓からひんやりとしてとして爽やかな夜気が注ぎ込んで、火照った体をほどよく冷ましてくれる。
シュボッ
カポラル葉巻に火をつけ、窓から見える見滝原の繁華街の夜景に目をやりながらゴルゴは先ほどのほむらとのやり取りを思い出していた
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2014/06/29(日) 12:46:44.70 ID:x6e56MzU0
ほむらは再びきょろきょろして魔法少女の変身を解くと、ここに入った時と同じ見滝原中学校の制服姿に戻った。
ほむら「そのことはもういいでしょう。先ほどのあなたの戦いぶりを見て確信したわ。あなたなら私の願いをかなえるだけの力があるわ」
彼女は魔法少女について語り始めた。キュウべえと契約して魔法少女になること。魔法少女になった者は魂が肉体から離れてソウルジェムと呼ばれる物質に取り込まれること。
魔翌力の使用や負傷、感情の落ち込みによってソウルジェムが濁ること。それを浄化する、魔女が落すグリーフシードのこと。そして、ソウルジェムが真っ黒に濁った時魔法少女自身が魔女になること。つまり、今まで彼らが戦ってきた魔女は彼女ら魔法少女自身の成れの果てということになる。
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2014/06/29(日) 12:47:38.42 ID:x6e56MzU0
一瞬大きく目を見開いたほむらだったが、すぐに冷静さを取り戻して
ほむら「・・・それは私が正体を明かさないから?」
ゴルゴは一瞬ピクリと片方の眉を動かし
ゴルゴ「そういうことではない・・・俺は現在今の依頼を遂行中だ…」
ほむら「キュウべえの抹殺かしら?」
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2014/06/29(日) 12:48:38.03 ID:x6e56MzU0
ほむら「それに-」
ほむらは軽く目を閉じ首を傾げてフッと笑うとともにふぁさっと髪をかき上げた。どうやら髪をかき上げるのがほむらの癖のようだ
ほむら「先ほどマミに言っていたわね。あなた『借りは返す主義』だって。さっきの私の借りを返すという形ででも協力してほしいのだけど?」
ゴルゴ「・・・」
ゴルゴの脳裏に体の寸前まで迫ったお菓子の魔女の薄く鋭い刃のような牙がよぎった。
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2014/06/29(日) 12:49:39.07 ID:x6e56MzU0
ほむら「M-16・・・これもデータの通りね・・・。さっきあなたがブルパップ銃に一瞬躊躇したのもわかるわ」
ゴルゴ「・・・」
ほむらはゴルゴが組み立て直したライフルをしゅるしゅると盾に収めると、魔法少女の変身を解いて
ほむら「これで全部ね…。あとはマミと同じようにあなたの携帯の連絡先を聞いておきたいのだけれど?」
ゴルゴ「・・・」
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2014/06/29(日) 12:50:34.04 ID:x6e56MzU0
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ゴルゴ「・・・」
ゴルゴは回想する
ほむらは喫茶店の席を二人で立つ前にあと一つのことを言った
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2014/06/29(日) 12:51:26.69 ID:x6e56MzU0
マミ「ティロ・フィナーレ!」
ドゴオォォォーン!
マミの発射した巨大マスケット砲の砲撃を受けて魔女の体が吹き飛び、残った部分も急激に形を失ってゆくと、すぅっと周囲のほのかな極彩色の結界風景が薄れゆき、四人は再び元の街外れの廃工場跡に戻っていた。
時刻は夕方で街の外に広がった空地の地平から夕日が横に駆け照ってくる。
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2014/06/29(日) 12:52:30.90 ID:x6e56MzU0
キュウべえ「僕の方からもそれは興味ある疑問だね」
少し離れた崩れかけの塀の上で皆の様子を見守っていたキュウべえがひょいと飛び降り、近寄りながら話しかけてくる。
キュウべえ「魔翌力も持たず、魔法少女の魔法や身体能力の強化もなしで、武器に与えられた魔翌力だけで魔女や使い魔たちと渡り合えるなど前代未聞だ。君ほどのものがこんななんの変哲もない街に一体何の目的で訪れ、滞在しているんだい?」
キュウべえのくりくりとしながらも、表情の変化を見せない瞳がじっとゴルゴを見据える。
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2014/06/29(日) 12:53:36.91 ID:x6e56MzU0
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魔女退治の後、初めにゴルゴが立ち去り、続いてマミと別れてきたまどかとさやか。
さやか「いやーっ、マミさん絶対東郷さんのこと好きだよね」
まどか「や・・・やっぱりそうなのかな・・・」
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