7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/29(日) 19:46:14.75 ID:nv6vg18Do
確かに、驚きはしました。
けれど、それだけです。
あんなに浅く刺した程度で、人が死ぬわけ無いじゃありませんか。
白い部屋の窓から見える景色は、雨に滲んで形を曖昧に変えていました。
ベッドに横たわり、点滴の管に繋がれながら、灰色にくすむ町を見下ろす。
考えるのは、私の愛する、あの人のこと。
あの人もきっと、私のことを考えているのでしょう。
離れていても、それは感じられるんです。
でも。
繋がった想いの中に割り込んでくる、邪魔な彼女。
清い愛に満ちた心の中にまで浮かんでくるなんて、本当に、空気の読めない人ですねぇ。
彼女は今頃、元気にライブをこなしていることでしょう。
テレビをつければ、生中継が見られるはずです。
人を殺そうとしておいて、自分はのうのうとお仕事に励むだなんて。
……しかしこれは、仕方がありません。
私が、彼女に疑いの目が向けられないよう、嘘の犯人像を並べ立てたのですから。
捕まってしまっては、駄目なんです。
この傷が癒えたならば、二番目に、彼女の元を訪れようと思います。
その時、お父様とお母様のどちらがより大切かを尋ねますので、答えを考えておいて下さいねぇ。
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