過去ログ - 梓「ムギ先輩は私のこと好きですか?」
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1: ◆zazfRpqcQg
2014/07/03(木) 01:09:06.40 ID:nDPL8fUg0
 
-梓

ファーストインプレッションは、もったいない先輩…でした。
出るところは出ていて、顔のパーツも整っていて、筆舌しがたいほど綺麗な髪で−−。
それなのに太い眉毛のせいで、ちょっと野暮ったい。

他の先輩たちとのやり取りから、優しくて丁寧な人だとは感じていましたが、その程度で。
特に良い印象も悪い印象もありませんでした。

そんなムギ先輩のイメージが変わったのは、軽音部に入ってしばらくしてからのこと。
ある昼休みのことです。

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2: ◆zazfRpqcQg[saga]
2014/07/03(木) 01:10:25.53 ID:nDPL8fUg0
お昼ごはんを済ませた私は、中庭にいました。
憂が唯先輩のところは行ってしまい、手持無沙汰だったし、学校を探索することにしたのです。

花壇に目をやりながら歩いていると、ふと金髪の後ろ姿が目に入りました。
ひと目でわかりました。ムギ先輩です。
以下略



3: ◆zazfRpqcQg[saga]
2014/07/03(木) 01:11:09.52 ID:nDPL8fUg0

「?」

「猫さんだなんて、随分かわいらしい言い方だなって」

以下略



4: ◆zazfRpqcQg[saga]
2014/07/03(木) 01:11:57.71 ID:nDPL8fUg0

「ふふ、素直な猫さんねぇ…」

「はいです」

以下略



5: ◆zazfRpqcQg[saga]
2014/07/03(木) 01:12:31.62 ID:nDPL8fUg0

探索は自分でやるから楽しい、というムギ先輩の発想は面白く感じました。
私は何度か校内探索に出ていましたが、それは所詮暇つぶしで。
面白いかどうかなんて考えたこともなかったのです。

以下略



6: ◆zazfRpqcQg[saga]
2014/07/03(木) 01:13:02.09 ID:nDPL8fUg0
「さて、どこか案内して欲しいところはある?」

「えっと…」

「特にないんだ?」
以下略



7: ◆zazfRpqcQg[saga]
2014/07/03(木) 01:13:28.01 ID:nDPL8fUg0
「あの…」

「どうしたの?」

「今日はありがとうございました。
以下略



8: ◆zazfRpqcQg[saga]
2014/07/03(木) 01:13:56.97 ID:nDPL8fUg0
「え…」

先輩は戸惑っている私に近づき、そっと頭を撫でてくれました。

「先輩が、先輩風を吹かせるのに理由なんていらないのよ
以下略



9: ◆zazfRpqcQg[saga]
2014/07/03(木) 01:14:46.76 ID:nDPL8fUg0



私は恐る恐る、手を伸ばした。

以下略



10: ◆zazfRpqcQg[saga]
2014/07/03(木) 01:15:15.21 ID:nDPL8fUg0
 
 
 
 
 
以下略



11: ◆zazfRpqcQg[saga]
2014/07/03(木) 01:15:44.17 ID:nDPL8fUg0
私が「もったいない先輩」を好きになったきっかけは、その一件なのだけれども。
そのきっかけが「好き」という言葉に昇華されるまでには時間がかかった。

他の先輩に気づかれないようにこっそり目で追って。
ムギ先輩と目が合うとサッと逸らして。
以下略



12: ◆zazfRpqcQg[saga]
2014/07/03(木) 01:16:16.47 ID:nDPL8fUg0
とある夏の日。
澪先輩が夏風邪気味なため、部活はお休みだというメールが来た日。

私は部室に行きました。
特に理由はありません。
以下略



13: ◆zazfRpqcQg[saga]
2014/07/03(木) 01:17:14.95 ID:nDPL8fUg0
冷たいお茶を飲みながら、部室でしばし談笑。
話したのは、休日の過ごし方、友達のこと、律先輩のオデコのこと。

ふと、話題が途切れる。

以下略



14: ◆zazfRpqcQg[saga]
2014/07/03(木) 01:17:57.39 ID:nDPL8fUg0
そっと触れる程度のキスの後、すぐ唇を離した先輩は「勘違いじゃないよね」と呟いた。
「勘違いなわけないです」と返すと、舌で私の唇を抉じ開けた。

突然のことで頭が真っ白になった私のことなどお構いなしで、ムギ先輩は私を愛しはじめた。
舌は生き物のように私の口内で暴れまわり、涎が2人の口から滴り落ちる。
以下略



15: ◆zazfRpqcQg[saga]
2014/07/03(木) 01:19:46.70 ID:nDPL8fUg0
私が十分に濡れたのを見計らい、先輩は唇を離した。
2人の息は荒い。
十分な酸素を補給した後、今度は私のほうからキスをした。
再び舌を絡めながら、ムギ先輩の指で…私は達した。

以下略



16: ◆zazfRpqcQg[saga]
2014/07/03(木) 01:20:49.27 ID:nDPL8fUg0
愛の告白も、高校生らしい葛藤もないまま、私とムギ先輩の関係がはじまった。
と言っても、特に何か変わったわけではない。
たまに2人で遊びに行くようになった程度である。
学校生活でも、部活でも、身の振り方を変えるようなことはしなかった。

以下略



17: ◆zazfRpqcQg[saga]
2014/07/03(木) 01:21:33.82 ID:nDPL8fUg0
一緒にいるうちに、どんどん先輩について理解していった。
ムギ先輩は、誰かを助けることに喜びを感じる。

それは例えばお茶を入れることだったり。
あるいは唯先輩の面倒を見ることだったり。
以下略



18: ◆zazfRpqcQg[saga]
2014/07/03(木) 01:22:37.47 ID:nDPL8fUg0
ある日。
私達はホテルにいた。

お互いに下着姿になった後、私はムギ先輩を押し倒した。
先輩はニコニコしている。
以下略



19: ◆zazfRpqcQg[saga]
2014/07/03(木) 01:23:17.53 ID:nDPL8fUg0

-紬



以下略



20: ◆zazfRpqcQg[saga]
2014/07/03(木) 01:24:15.64 ID:nDPL8fUg0
サッと血の気が引いていくのがわかりました。

梓ちゃんの瞳が急に怖くなって、目を逸らして。

それでもいたたまれなくなって、体を横に反らして…。
以下略



21: ◆zazfRpqcQg[saga]
2014/07/03(木) 01:25:04.33 ID:nDPL8fUg0
私はベッドの隅で泣きました。
弁解のしようもなくて。
謝罪する気力さえなくて。

ただ無責任に泣き続けました。
以下略



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