過去ログ - 阿良々木暦「かなこエレファント」
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10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/09(水) 18:36:38.43 ID:HorbTFBDO

「……僕のお腹を触るか?」

「結構です!」

お腹を見せる、という行為は犬や猫にとって白旗を上げるに等しいと聞く。
それに倣いカッターシャツと紳士肌着をはだけて腹を見せるが、何が気に入らないのか三村はそっぽを向いてしまった。
なんでだよ。

「プロデューサー、とっても腹筋綺麗ですね」

「ほんとだー、鍛えてるんですか?」

「まぁな」

「ふっきん……」

実際には鍛えているのではなく体質なのだが、そこは黙っておこう。
僕の腹筋を見て濡れた仔犬のように震えている三村がちょっと怖いし、触らぬ神に何とやらだ。

「わかりました……プロデューサーさんがそこまで言うのなら、私も覚悟を決めます!」

「覚悟?」

何らかの決意を固めたらしい三村が拳を握り立ち上がる。

「わたし……痩せます!」

「そうか、頑張れよ」

「反応が薄いです!」

「かな子はそのままが一番ミーラャ……かわいい、ですよ」

「そうですよー、かな子ちゃんは痩せなくていいですって」

それには激しく同意だ。
何度も言うようだが、女の子は三村くらいが一番健康的で可愛いと思う。

ああ、八九寺とか羽川とかもっと食って太らないかな。
太って逃げ足の遅くなった八九寺を追いかけ回したいなぁ。

「いいえ! プロデューサーさんにそこまで言われたからにはやり遂げて見せます!」

何だか気合の入っている三村だった。
僕が何を言ったっていうんだ。



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