過去ログ - エリカ「あなたが勝つって、信じていますから」
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253:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/08/03(日) 23:14:58.17 ID:cwKbWwke0
 観客席のナツメも冷静に戦況を見つめる。

(どくどくは普通の毒よりも消耗が早い……。だけど下手にピジョットを変えれば、それこそ毒を用いた持久戦を得意とするキョウの術中。ピジョットの一撃なら後一回当たりさえすればモルフォンを仕留められる。当たればだけど……)

「モルフォン、影分身!」

「くっ! つばさでうつ!」

 ピジョットの毒が回り始めるのと対照的に、モルフォンは冷静に吸血して体力を回復していく。

「ファファ! どうした小童! その程度では人の魂を震わすなど、夢のまた夢!」

「証明してみせるさ。俺とピジョットならば、どんな逆境だって跳ね返すことができる! ピジョット! かぜおこし!」

「無駄だ!」

 ピジョットのかぜおこしはモルフォンの分身を一つ消すだけ。しかし、レッドは繰り返す。

「かぜおこし」

「ふん! やけになったか……いや、これは!?」

 ピジョットはマッハ2で飛ぶ事ができる羽の持ち主、その翼が全力で風を起こせば、閉めきったポケモンジム内に強烈な気流が巻き起こる。

(あれは、シルフカンパニーで見せた……!)

 ナツメも気づいた。レッドとピジョットは風の流れを利用できる。

「ぬ……モルフォン!」

 モルフォンはピジョットがおこした乱気流にバランスを保つのがやっと。そのせいで、モルフォンとモルフォンの分身達の動きが鈍り始める。

(ピジョット! タイミングはお前に任せる。お前ならば、この乱気流の中で全てのモルフォンが一列になる瞬間を貫ける!)

 ピジョットの眼が見開いたのを、レッドは見逃さなかった!

「ピジョット、突進だあっ!」

「ピジョォ!!」

 ピジョットが羽ばたき、急旋回してモルフォン達に突撃する。自らが作り出し、ピジョットだけが入ることができる一瞬の風の道筋、そこには風に流されて身動きが取れないモルフォン達が直列していた。

 一つ、二つ、三つとモルフォンの分身がピジョットの突撃で消え、最後に残ったモルフォンがピジョットのくちばしに弾き飛ばされる。

 風の流れが止むと同時に、ピジョットは足で降り立ち、モルフォンは背中から落ちで動かなくなった。

『モルフォン、戦闘不能!』


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