過去ログ - エリカ「あなたが勝つって、信じていますから」
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313:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/18(月) 23:20:40.40 ID:DEs+5Sot0
「バッジを7つ手にして、あとひとつでポケモンリーグに行ける。なんでここまで来れたんだろうって考えると、どうもリーグ優勝が夢だからだとか、そういうことじゃ、ない気がする」

(俺が頑張れた理由……)

「目の前の一つ一つのことに、全力になれたから。フシギバナ達と一緒に一生懸命になれたから、今の自分がいる。仲間と一緒に一つの事に全力になる、その大切さと素晴らしさを、エリカさんが気づかせてくれたから……」

「……そこまで言ってもらえて、光栄の極みです。でも、レッドさん自身の頑張りが一番大きいですよ。だからここにいるポケモン達も皆、あなたが大好きなんです」

 言葉を繋げて誤魔化す事で、エリカはレッドへ自身の好意を発した。エリカは土壇場ではっきりと言えなかった自分を少しだけ嫌悪する。

「それでも、ありがとう。エリカさんにあの日出会えて、本当によかった」

 心よりの感謝からくるレッドの微笑みを、エリカは至近距離で受けた。

(あっ……)

 エリカの心が高鳴る。今まで生きてきた中で、ここまで心が繋がった思える人、一緒にいたいと思う人、手をつなぎ、言葉を交わし、微笑み合ってドキドキする異性なんて、レッド以外、いない。

「俺はあの日を忘れない。これからどんな生き方をしようとも、あの日の暖かい想いを胸に生きていきます。そしてその未来には、ずっと一緒にいたい人がいる」

 エリカの頬にレッドの手が添えられる。エリカは一瞬戸惑ったが、その意味を悟ると体中に嬉しさがほとばしり、薄く口を開けてレッドへ言葉を発しようとする。

「好きです。エリカさん」

 エリカの返答を待たず、レッドの顔がエリカへ近づく。エリカは驚きと喜びの中、目を閉じてレッドに身を任せた。

 レッドがエリカを抱き寄せ、エリカもまた、レッドの服を掴んで自身へ心持ちよせる。

 互いの唇の感触をゆっくりと確かなものにしながら、二人そよ風の中、幸福だけに酔いしれた。


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