過去ログ - エリカ「あなたが勝つって、信じていますから」
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5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/07/13(日) 00:51:27.36 ID:ABky3MGk0
 俯いた顔、雨が後頭部から目尻まで垂れてきて、地面に1つ2つと雫となって落ちていく。
「そんなところにいると、風邪を引いてしまいますよ」
 その言葉とともに、レッドの頭上に傘があった。しかしレッドから落ちる雫が止まらない。
 レッドは目元を一度拭ってから目線を横に移し、先ほどすれ違った和服の女性を視認してから、またすぐに地面へと顔の向きを戻した。
(ありゃ)
 エリカは肩を落とした。噂に聞いていた少年は大分敗北が堪えているらしい。
 彼を知るグリーンの姉曰く、
「レッド君、けっこう無口だからグリーンが調子にのっちゃうのよね……」
 オーキド博士曰く、
「レッド自身は優しい子なんじゃがなあ……。グリーンが一度怪我をしたことがあったんじゃが、すぐに走って大人を呼びに来てくれたんじゃよ。しかしグリーンは"レッドに見捨てられた"って勘違いしてしまってのう。後でグリーンに訳も話したんじゃが、それ以来グリーンとレッドが勝負事をするようになってしまったんじゃよ」
 そしてレッドは連戦連敗中。彼が逃げ出すと大抵この場所で塞ぎこむという。
 エリカは別にレッドに一目惚れしたとか、泣き虫な男の子を叱咤激励したいとか、そこまでの思いがあってレッドを追ってきたわけじゃあない。
(新しいポケモントレーナーの門出に、少しだけ手助けしてもかまわないでしょう)
 聞けば彼が使うポケモンは草ポケモンのフシギダネだという。エリカも草タイプを司るジムリーダーの一人。
「レッドさん」


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