過去ログ - エリカ「あなたが勝つって、信じていますから」
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76:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/07/18(金) 23:37:18.78 ID:83B6E8Xo0
 二人の少年少女の純粋な視線が突き刺さる。会長もレッドを見ていた。

 レッドは目をつむり、心を落ち着かせる。そして湧き上がる自分の正直な気持ちを伝えた。

「そんなことはないさ。俺とフシギソウは今まで様々なトレーナーと戦ってきたけど、戦わなかった方がよかったなんて思ったことはない」

 レッドがフシギソウを手招きし、フシギソウがレッドが差し出したてに頬を寄せる。

「ポケモンは感情のある生き物。だからこそ共に心を通わせて自分たちが目指す高みに一緒に登ることができる。喜びも悲しみも分かち合い、辛くて諦めそうになっても自分の中の弱さに打ち勝ち、新しい自分に成長できる」

 あの人が最初に教えてくれた、ポケモントレーナーで最初に必要で、もっとも大切なこと。

「熱いバトルを通して絆を深めることができる、それがポケモントレーナーのポケモンバトルなんだ!」
 
 二人の少年少女にレッドの熱が伝染したのか、二人は拳を握りしめて頬を緩ませわくわくしている。 

 老人は一度下を向き、なにか意を決したのかレッドに向き直る。

「旅の方、その心意気を見込んで、一つ頼まれてはくれんか」

「頼み?」

「クチバシティのジムリーダーマチスは、戦争帰りのポケモントレーナー。戦いを冗長させるとして、最近うちの一部の者達と一悶着おきてしまってのう」

「……それで、俺がなにを?」

「クチバシティジムリーダーに挑むさい、マチスとトラブルを起こした者達を観戦させたいのじゃ」

「え!? でもそれって」

「ポケモンと人とはそれぞれに合った千差万別の付き合い方がある。ポケモンをだいすきと称する者達として、ポケモンバトルに好悪があっても理解はして欲しいのじゃ……」

「会長さんは、バトルのことは?」

「積極的に戦いはせんし、観戦する趣味も持っとらん。だがのう、ポケモンと人とが一つになれる舞台であるとは思うておる」

「……」

「君はポケモンと確かな絆を築いているようにわしは見た。どうか、ポケモンを愛するが故視野が狭くなった者たちに、あっと目を覚まさせるようなバトルを見せてくれんか」



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