過去ログ - エリカ「あなたが勝つって、信じていますから」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/07/18(金) 23:35:17.76 ID:83B6E8Xo0
「旅の方、その子たちはポケモントレーナーになれないんじゃよ」
「え」
レッドたちから少し離れたところから、紳士服に黒のシルクハット、白い立派なひげにサングラスをかけていながら、丸々とした体で愛嬌のある老人が歩いてきていた。
「あなたは……?」
「失礼、わしはこの街に居を持つポケモンだいすきクラブの会長じゃ」
「ポケモンだいすきクラブ?」
「ポケモンが好きな者達が集まる集会のことじゃ。その子たちの親もポケモンだいすきクラブの会員なんじゃよ」
「そんなクラブが……えっ、でもそれならなぜこの子たちはポケモントレーナーになれないんですか?」
「……ポケモンだいすきクラブへの入会にはいかなる制限も設けておらん。ただポケモンが好きならば誰でも歓迎するクラブなんじゃ。じゃが……」
老人がサングラスの奥に悲しさを臨ませる。
「中にはポケモンを好きなあまり、ポケモンを戦わせるのを良しとしない者達もいるのじゃ。他人のポケモンでもバトルを見るだけで拒否反応をしめしてしまう。その子たちの親もな……」
「……!……だからポケモントレーナーにはさせないと……!?」
レッドは驚愕で目を見開き、固まってしまった。フシギダネと出会い、バトルを通して様々な人とポケモンと大切な絆を築き上げてきたレッドからすれば、この事実は晴天の霹靂だった。
「ねえ、お兄ちゃん。ポケモンで戦うことってだめなことなの?」
「無理やり戦わせることは、野蛮なことなの?」
「え……」
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