過去ログ - 先輩「そこから見えるのは、どんな景色ですか?」
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52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/17(木) 23:55:10.93 ID:5EAW9f05o

 頭ではそうわかってるのに。
 どうしてみんないなくなってしまうような気がするんだろう。

 気をつかってくれたのかわからないけど、ひなた先輩はそれからしばらく雑談に付き合ってくれた。
 勉強の息抜きに読んだ小説のこととか、ワイドショーで見た交通事故にまつわる話とか。

 そうしているうちに俺の気分もいくらかマシになってくる。
 それを察したみたいに、先輩は「そろそろ帰るね」と言った。

「はい」と俺は作り笑いをして頷いたけど、本当は名残惜しかった。それでも甘えているわけにはいかない。

 扉の閉まる音。
「今日はたまたまだよ」という先輩の言葉を頭の中で何度か繰り返してから、俺は下校時間になるまでひとりで本を読んでいた。

 結局、翌日も大澤は学校を休んだ。「みさと」も「あかね」も部室には来なかった。




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