過去ログ - 八幡「俺が総武高校に入る未来なんてなかった」
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21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/20(日) 21:46:24.23 ID:oSfDO592O

俺は俺だから結局のところ何も変わらないのだろう。
少しばかり高校生活を楽しみにしていた俺に神様から天罰が下ったのかもしれない。
比企谷八幡、お前は今のままでいいんだ、変える必要はないと。
それも一理あるなと思いながら、俺は静かに瞼を閉じる。

3日前
結論から言うと車に轢かれた。
犬が車に轢かれそうになってるのを見て無意識に体が動いた。
犬を庇ったわけだ。
なんでこんなアホなことをしたのか自分でも分からない。
もう一度やれと言われても無理だ。

昨日、担任の先生が持ってきてくれた学校についてのパンフレットを手に取る。

医者によれば全治3週間、これで俺の入学ぼっちも確定だな。
まぁ、高校生活に期待していた部分は多少あったがしょうがない。
……春休みが3週間伸びるというのも悪くないしな。


ガラッ
小町「お兄ちゃん」

八幡「おお、小町」

小町「果物買ってきたんだけど食べる?」

八幡「ああ」



小町は、ソファに学校の鞄を置き、クローゼットに入れてあるエプロンを着け、病室に備え付けてある簡易キッチンでリンゴを剥き出した。
脚を骨折した程度で大したケガじゃないというのにこんなに広々とした個室を使えているのは、一重に俺を轢いた車が金持ちのものだったということのおかげだ、と親から聞いた。
俺が気を失っている間にその人たちが来ていたらしい。
……そういえば、あの犬は無事だったのだろうか?


八幡「なぁ、小町」

小町「なに?」

八幡「事故の時の犬ってどうだったか知ってるか?」

小町「あー。無事だったらしいよー。飼い主さんに聞いたもん」

八幡「無事だったのなら良かった。…って、飼い主もここに来てたのか?」

小町「うん。連絡先も交換しちゃったし」

八幡「へぇ」

小町「あっ飼い主さんと連絡してみる?」

八幡「いやいい。別に話すことないしな」

小町「ならいいや。リンゴ切ったよー」

八幡「ありがとな」


わざわざうさぎの飾り切りしていてあざとい。だがそれがいい。
俺が食べるところを笑顔で見つめてくる小町。
ゆっくりと口にいれて何回か噛みゴクリ。おいしい?とか聞いてくれる小町マジ天使。

そうはいっても、小町との幸せな時間は長くは続かなかった。

トントン

小町「誰かな?」

八幡「分からん。どうぞ」

ガラガラ

「失礼しまーす」




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