90: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/07/28(月) 22:25:09.03 ID:+4t1wRMgo
私はまず、人間的スケールに私を留める矮小な肉体を脱ぎ捨てた。
中からゆらりと抜け出した影みたいに不定形な私は、短時間で肉体を人の姿に安定させる。
背中から、天使を気取ったような「ほむら」たちが生やす清純なものとは対照的な、悪魔の翼が生えた。
私なりに悪魔らしいコスチュームが身体を包んで、変身が完了する。
黒い風切りをそびやかし、別の時間の私を、私は一人一人睥睨した。
よくもこんなに忌々しいやり方で私の邪魔をしてくれたわね。
あの、人間スケールの肉体を用意するのって、結構手間なのよ。
役目を終えたエネルギーの壁が周囲から消えた瞬間、私は跳躍した。
手慣らしとして、反射的に防御姿勢をとった「ほむら」四人の首を手刀で一息に切断して着地。
そのとき、私の桁外れに鋭敏になった感覚が、この街に潜む想像以上に多い「ほむら」たちの鼓動を嗅ぎつけた……。
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