12: ◆g2XWKdhKyM[saga]
2014/07/23(水) 22:45:00.93 ID:ZXrvAdcT0
「ありがとう」
入渠施設のベッドで寝かしておいた彼女が目覚めてから初めに発した言葉だった。まるで状況を理解しているかのように、迷いなくそう言った。
「ここはどこ?」
そうでもなかった。
「ここは鎮守府ですよ」
「ってことは、あなた提督さん」
「はい」
「こちらは…艦娘さん」
「Yes!金剛デース!」
「わあ、すごい」
「フフーン」
「お嬢さん、学校へ連絡は」
「必要ありません、今日はお休みでしたので」
「ではなぜ制服を」
「少し目的があったのです」
「それは」
「オトメの秘密です」
「そうですか、それは失礼しました」
「いえいえ」
「金剛、今日はもう休みにしよう。放送をお願いするよ」
「Why?まだDaily任務は残…ah,了解デス」
色々と察してくれたようでよかった。金剛は長女だし、アレでも気配りは出来る方だ。
「コーヒーでもお持ちしましょうか」
「いえ、お構いなく」
少女の腹が鳴いた。
「お腹が鳴いていますよ」
「…朝ごはん、まだなんです」
「御馳走しましょう」
「お願いします。…飲み物は緑茶で」
「かしこまりました。テレビでも見ていてください」
部屋を出たと同時に、金剛のよく通る声がスピーカーを通して聞こえていた。
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