22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/07/24(木) 14:52:18.12 ID:9uLTT2Jd0
「お前も性格悪いぜ」
音無さんには後日、諸々の書類の提出をお願いし、今日のところは帰した。
彼女がいなくなった後、高木がコーヒーを片手に僕を茶化す。
「今は猫の手も借りたい状況なのは、お前も分かっているだろう」
僕が反論すると、高木は肩をすくめる。
確かに、音無さんには悪い事をしたのかも知れない。
赤の他人の頼みで気の進まない事を無理矢理やらされ、青春を奪われたくはないだろう。
だが――。
何故、彼女にそうまでこだわるのか、自分でも良く分からない。
ひょっとして、邪な気持ちを抱いているのか? まさかな。
「分かるぞ、おっぱいでかいもんなあの子」
気づくと、高木がいきなり僕のそばに顔を寄せて、肩を叩いてきた。
「お熱になるのはいいが、よろしくやるんなら俺の見てないところで頼むぜ」
「黙れっ! さっさと仕事に行けよ!」
僕に一喝され、高木は後ろ手に手を振りながらコートを取り、事務所を出ていった。
頭をボリボリと掻きながら、僕は気を取り直してコーヒーを淹れようとカップを探す。
クソッ――そういやさっき割れてしまって、僕のカップが無いんだったな。
ふと見ると、彼女が飲み残していった、テーブルの上のコーヒーカップが目に留まった。
あれか、高木のカップしか無いんだよな――。
僕は、スポンジにたっぷり洗剤を含ませ、彼女が使ったカップをよぉく洗った。
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