8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/07/24(木) 14:19:32.57 ID:9uLTT2Jd0
「実は私、卒業後は父が経営する会社に勤めることが決まっていまして――」
「えっ、あ、そ――そうなんだ」
家のことを持ち出されると、さすがにキツイ。
高い身長、控えめだが美しいボディライン、ショートカット、キリっとした目鼻――。
正直、好みではある。が、ダメか――。
「あっ、いえそんな、お支払いします」
やはり、大学に進む子は、こういう所にも育ちの良さを感じさせるものだ。
ますます別れるのが惜しくなる。
僕は、なけなしの金で昼飯代を二人分払い、店を出た。
「えーと、次次――」
無念、だが引きずるな――こういうのは割り切りが、切り替えが大事なのである。
二人目の子がいる高校は、幸いにもここからそう遠くない。
今度こそ綿密に戦略を立てて、スカウトしてやる。
そうでないと、高木になんて言われるか――アイツに馬鹿にされるのだけはごめんだ。
時間も潰す必要があるし、とりあえず、喫茶店でも探そう。
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