17: ◆YkC6iYZjHk[saga]
2014/07/25(金) 22:37:13.25 ID:j0Ytlh6Y0
大和・武蔵「「いただきます」」
そういうと2人は蕎麦をすすり天ぷらを口にした。
大和・武蔵「「いただきます」」
そういうと2人は蕎麦をすすり天ぷらを口にした。
大和「美味しい・・・!」
武蔵「だろう。普段鳳翔は食堂にはおらず許可を受けて『居酒屋鳳翔』を営んでいる。その為鳳翔の料理が食堂で食えるのは稀なんだ」
大和「それでも2位って・・・1位の方は一体・・・」
武蔵「1位に関しては振る舞われた回数が通算で5度しかないほどだ。私も1度も口にしたことが無いが・・・」
武蔵が続けるよりも先に鳳翔が割って入った。
鳳翔「私よりも遥かに美味しいですよ。最初口にした後に「料理を教えてほしい」って懇願した位には」
蕎麦と天ぷらというシンプルな料理でありながらここまでの味を出せる鳳翔が懇願するほどの腕前。大和の想像力の範疇から現実が逸脱した。
大和「ますます分からなくなりました・・・それと料理で1つ思いました。比e」
直後大和は武蔵の手によって口を塞がれた。
武蔵「いいか大和。食事中にその名を口にするな。この鎮守府での不文律の1つだ。いいね?」
大和(アッハイ)
有無を言わせぬその迫力に大和はただ頷くしかなかった。武蔵は大和の口から手を外すと後さらに続けた。
武蔵「アレは最早一種の災害に等しい」
鳳翔「しかも本人には悪意が一切ないのがまた扱いに困るのですのよね・・・」
空気が僅かに重くなる。大和は自らの失態を悟り何とかして場の空気を変えようと全く別の話題を振った。
大和「そ・・・そういえば提督は執務をなさらない様に思えたのですが実際にはどうなのでしょうか」
大和は加賀から聞いた『怠惰』のフレーズから提督の仕事ぶりを聞こうとした。執務をせずに遊びほうけているのなら笑い話の1つにはなると推測したからだ。
それに対する武蔵の回答は意外なものであった。
武蔵「提督は執務を「やらない」のではない「できない」のだ。もうそろそろ立てる程度には回復してもいい頃合いなのだが・・・」
鳳翔「私もお食事には気を使っているのですが一旦悪くなると一気に酷くなりますからね・・・」
武蔵「あの輸送船さえ沈められなければ・・・っ」
武蔵が歯噛みし空気が更に重くなる。大和は墓穴を掘ったことを自覚したがそれと同時に提督が相応に慕われていることを知った。
武蔵「空気が重くなってしまってすまない。そろそろ騒がしくなる時間帯だし移動しようか」
いつの間にか蕎麦は空になっている。空気が重くなりながらも箸が止まらなかったそのそばの旨さにに大和は驚きを禁じ得なかった。
武蔵は立ち上がると大和の分のトレーをもって食器返却を行い付いてくるように指示をして食堂を後にした。大和は鳳翔に一礼すると小走りで武蔵について行った。
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