4:1[sage]
2014/08/02(土) 01:50:32.56 ID:n0O0dDR9o
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都内、某大学。
「ねえねえ、もう卒業後どうするか決めたの?」
「あははっ、実は……まだ……」
「ええっ!私達、もう最終学年なんだよ!?……まあ、咲ちゃんなら選びたい放題だろうけどさ」
「……あははっ」
こういう時、私は曖昧に笑う。
この何も生み出さない笑顔をする度に、自分はあの麻雀部に入る前の私から何の成長もしていないのではないかと不安になる。
高校卒業の時、多くのプロチームが誘ってくれて、麻雀の強い大学からも推薦を貰ったけど、私はそれら全てを断って、尊敬する教授の居るこの大学の文学部へと一般入試で入った。
その事に後悔は無い。
教授の講義は想像以上に面白くて有意義だった。
しかし、こういう風に進路の事を考える時、私は一人の親友の事を思い出す。
私なんかより、ずっと頭が良くて、私も他の皆も、きっと進学するんだと思っていた、私の親友。
そう、―――原村和の事を。
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