過去ログ - 【俺ガイル】 八幡「例えば、あり得たかもしれないそんな世界」
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◆SnKC1m7x8.
2014/08/02(土) 17:30:15.45 ID:wtQIWKT/0
「あれー? もしかして、ヒキガヤくん?」
聞き覚えのある声に振り向くと、吹き付ける風にスカートを押さえた由比ヶ浜結衣が立っていた。
「えっと……、何ガハマさんでしたっけ?」
こういう時、間違っても『お、由比ヶ浜じゃん! ウェーイ! 一週間ぶり〜!』なんてテンションで応じては絶対にいけない。
『何こいつ、友達でもないのに気安く話しかけないでくんない?』みたいな視線を浴びせられるのが落ちだ。
むしろ、わざわざ本人に聞こえるように陰口を言われるまである。
「何ガハマってなんだし! 由比ヶ浜結衣、ちゃんと覚えてよね」
良かった。
この子は『うっわ。なんで私の名前覚えてんの? 気持ち悪いんですケド……』とか言ってくる系女子ではないようだ。
「ってか、なんでこんな所で一人でお昼食べてんの? 何かあった?」
「察してくれ」
「?」
……さてはこいつ、一人きりで昼飯を食べていると教室内から突き刺さる、あの冷ややかな視線を知らないな?
「何かがあったわけじゃない。青春イベント的なことが何もないから、こういう事態になってんだよ……」
「あ、ほんとに友達作り失敗しちゃってたんだ……。なんかごめん……」
馬鹿にされるかと思いきや、温かい眼差しを向けられてしまった……。
逆に惨めさが増すんで、即刻止めてもらえませんかねぇ?
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