過去ログ - 【俺ガイル】 八幡「例えば、あり得たかもしれないそんな世界」
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9: ◆SnKC1m7x8.
2014/08/02(土) 16:46:31.08 ID:wtQIWKT/0
「落ち着いて下さい。そこの方が怪我をしているわけではありません」

「…………」

……どういう意味だ?
恐る恐る、血まみれのまま蹲っている少女へと顔を向ける。
頭、腕、足。上から下まで観察してみても、どうやら本当に怪我をしている様子はない。

しかし、その2本の華奢な腕の中には、最早原型を留めていない肉塊が───

「ッ……」

恐らく数分前までは元気な動物であっただろうそれを眺めていることができず、思わず視線を逸らす。
なんなんだよ、この状況は……。
もう今更できることなんて何もないじゃないか。

「これでは動物病院に運んだ所で、どうしようもございません。誠に残念ながら、信頼のおける弁護士を呼び法的に償うしか、私にできることはないのです」

「そう……ですか……」

「失礼は承知で申し上げます。1つ、頼みごとをしてもよろしいでしょうか?」

「なんですか」

「そこの彼女に先程から何度か声をかけているのですが、放心しているのか話を聞ける状態にないようなのです。しかしこのまま道路に居ては危険ですし、かといって事故を起こした張本人である私が、無理矢理動かすと言うのも……」

たしかに、この人に少女を抱きかかえて歩道まで運べと言うのも、少女と運転手のどちらにとっても酷なことだろう。
第三者がどうにかするのが一番無難ってわけか。

「……分かりました」


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