22: ◆u7jijUkfI.[saga]
2014/08/03(日) 22:13:20.75 ID:gz+5vwBbo
下へ降りる階段の方へ五、六歩ほど歩いたところで貴音が立ち止まる。
貴音「……プロデューサー」
彼女はこちらを振り向かずに言った。
P「うん?」
貴音「先ほど言ったこと……あれは、間違いなく、わたくしの本心からの言葉です。この一年間は、わたくしにとって生涯の宝です」
P「……どうしたんだよ、急に?」
貴音「そして何より……」
貴音は俺の言葉には応えずに続けた。
貴音「765プロの皆と共に、その輝かしい時を共に過ごせたということ……それが、わたくしにとって至上の喜びであったということは……どうか、忘れないでいてください」
俺は言葉に詰まってしまう。貴音がなにを伝えようとしているのかがわからなかった。いや、言葉の意味ならばもちろんわかるが。でも、どうして急にそんなことを言い出したのか? その真意が掴めなかった。
貴音が歩みを再開する。
P「あっ……」
なんと声をかけたらいいかわからず、
P「また、明日な!」
そんな他愛のない言葉しか出てこなかった。
貴音は返事も、振り返ることもしないまま屋上を出て行った。
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